2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ピアノの功罪

ピアノというのは考えてみると実に面妖な楽器だ。 楽器の中に大量の弦が用意されていて、鍵盤を押すとハンマーが弦を叩く。 鍛冶屋がずらりと並んで鉄を鍛えているようなもので(標準的な鍵盤数なら鍛冶屋88人だ)、妙齢の女性がショパンだのサティだのを聴…

発明家達

さまざまな発明のチャレンジと失敗をつなげたムービー。 ・Gizmo 面白い。 普通、ネットで6分のムービーを見るというのは途中で苦痛になってくるもんだけれども、これは見ていられる。 以下は、蛇足。 ま、蛇足には蛇足なりの面白みがあるから、暇な方はドー…

喋る内臓

相変わらずのバカ脳で、役に立たないことばかり思いつく。 先日、いささか体調の悪いときに「今日みたいな日は、内臓が喋り出したらうるさいだろうなあ」と考えた。 胃は食った飯に「ああ、ダメダメ! 今日は帰れ。追っぽりだすぞ!」と脅かすし、腸は「うわ…

恥ずかしさ

昨日の話の続きだが、おかしくて笑うのは人間だけだというけれども(ホントかどうかは知らないヨ)、恥ずかしさはどうなのだろう。 他の動物も恥じたり、照れたりするのだろうか。 失敗した犬が決まり悪そうにすることはある。ああいうのは恥じているように…

最初の笑い

おかしくて笑うのは人間だけだというけれども、本当のところは知らない。 案外、猫あたりは人間の馬鹿さ加減を横目で見ながら、“腹の中で笑っている”ような気もするのだが、猫ならぬ身、真相はわからないのである。 せいぜい、猫の行動を見ながら「どうもこ…

やってはいけないことをやる

ちょっと考えれば、やっちゃいけないとすぐわかるのに、ついやってしまう、ということがある。 万引き、浮気、なんていうのにもそういうところがあるのかもしれないが、その手のシリアスな話は置いておく。もっとバカバカしいことを取り上げたい。 小学生の…

漢語と和語

つらつらと「家族愛」について考えているうちに、体臭や親父のいびきを経由して、我がニッポンのここ千数百年の歴史に考えは及び、現代の文化的状況にスルドくもテキトーに切り込む、という事態に至った。 何のことかわからないだろう。わたしにだって、わか…

みのもんた的な危うさ

昨日の朝日新聞に、テレビ番組が政治をどう扱っているかについての記事があった。 みのもんたがコメントしていて、これがなかなか興味深かった。 (稲本註:政治家には)限られた時間で簡潔に話して欲しいのに要点がはっきりしない人が多い。イエス、ノー、…

襲名

相変わらずいきなり話を振って何だが、襲名という習慣、あれ、日本に独特のものなのだろうか。 いや、例によって外国のことはよく知らないのだが、欧米でそういう話を聞いた覚えがない。 同じ東アジアの中国、朝鮮でも例が思い浮かばない。 ローマ法王が即位…

若くして

あまりいいことではないのかもしれないが、わたしは、誰かについて考えるとき、年齢をひとつの尺度にしてしまう。 「へええ。若いのに大したもんだねえ」とか、「そんな年になって何やってんだ」とか。 本人にすれば、年なんざ関係ない、大きなお世話だ、だ…

頭髪、爪

常々不思議に思っているのだが、人間の頭髪と爪、放っておくとやたらと伸び続けるのはなぜなのだろうか。 いやまあ、中にはすぐ抜けるとか、今となっては生えてさえこない、という人もいらっしゃるだろうが、個人的事情については関知しない。あがくなり、諦…

学校で教える

学校で知識や物の考え方を教えるという仕組みは、基本的に結構なものだ。 ただ、子ども達に何かが足りない、となるとすぐに、じゃあ、学校で、という話になりがちで、それはちょっと安易なように思う。 道徳とか愛国心を教えるというのも、まずは慎重に取り…

嫌な客

ここんところ、何となく古今亭志ん朝にまつわる本を読んでいる。 対談集も二冊あって(「世の中ついでに生きてたい」、ISBN:430926851X、「もう一席うかがいます」、ISBN:4309268765、いずれも河出書房新社)、志ん朝という人は座談が実に上手い。 読んでい…

虫の知らせ

わたしの母はごく普通の人なのだが、霊感が強いのか、いろいろと不思議な体験をしている。 わたしが幼稚園か小学校低学年の頃で、母とふたりで庭にいたときのことだ。 母がふと「○○(兄の名)に何かあったような気がする」とつぶやいた。 まもなく家の電話が…

日本の僧

仏教の加持祈祷というものに以前から疑問を持っていて、あれは何なのだろう、と思う。 わたしは別に仏教を学んだことはなく、知識といっても、せいぜい高校の社会科程度なのだが、その範囲では、あの加持祈祷というものがお釈迦様の説いた教えだったとは思え…

インディアン・ハイテンション

つらつらサイトを見ていたら、インドのビートルズ・コピーバンドというのに出くわした。 曲は「I Want to Hold Your Hand」なんだが、何だろう、この異様なテンションの高さは。 ギターがアコースティックギター、それもガットギターというところがまた素敵…

小咄

「隣の空き地に囲いができたってね」 「へえ」 という有名な小咄がある。 もっとも、面白いから有名というより、小咄とはこういうものですヨ、という、わかりやすい例として有名なのだろう。 やたらと聞かされるものだから、そうは笑えない。 松尾芭蕉の「古…

参る

「参る」という言葉には、いろいろな意味があって、例えば、神社仏閣に詣でることも、参るという。 昔の女性が手紙を書くときも、最後に「参る」を使ったようだ。 「喜則様参る 小春より」なんて、何かこう、そこはかとなく色っぽくてよい。この一行だけでお…

よどみ

社会保険庁の年金記録云々はそりゃもうけしからん話で、けしからんわたしが言うんだから、相当けしからんのは間違いない。 しかし、ああいうふうにチェック甘々で、しかも「間違いがあるんだろうなあ」と思いながら何となく放っておく空気というのが、わたし…

志ん駒師匠のムービー

落語協会のページを見たら、志ん駒師匠のムービーがあった。 ・社団法人落語協会 - プロフィール 上から13番目、「古今亭 志ん駒」をクリックすると、写真の下に「PRビデオ」というボタンがある。 ポンポンポーン、と明るく軽快な口調。何だか、うれしくなっ…

ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ

先日も書いたが(id:yinamoto:20070704)、わたしの中で今、降って湧いたようにヨイショがブームになっている。正確には、ヨイショというより、ヨイショの達人、古今亭志ん駒ブームだ。 土曜日、横浜にぎわい座で志ん駒師匠を見てきた。 マクラで、自分の師…

上下

若い頃――二十代の頃だろうか、クラシックを毛嫌いしていた時期がある。 今は気に入った曲は聴くようになったが、それでもどこかに抵抗感が残っている。 自分の井戸の中を覗いてみると(これがまた浅いんだわ)、ひとつには、エラソーだ、という理由があるよ…

コロッケ

世の中、いろいろ次から次へと話題が出てくるので、もはや飽きられたんじゃないかと思うが、例のコロッケの話。あれ、いったい何だったのか。 最初、朝日新聞が一面で「コロッケに偽ミンチ」とデカデカ見出しを打ったときには、一面の割にはセコいニュースな…

肌・裸足・腰

以前、肌というものについて考えたことがある。 例えば、親分肌っていうのはどんなんだろう、とか。 何となくこう、腕に剛毛なんぞ生えていそうだ。白くて透きとおるような親分肌、というのはどうもサマにならない。 白くて透きとおるような、というのは、む…

ヨイショ、ヨイショ

この間、ヨイショについて書いたついでに(id:yinamoto:20070630)、ヨイショの達人、古今亭志ん駒師匠の「ヨイショ志ん駒一代」(うなぎ書房、ISBN:4901174118)を取り寄せて読んだ。 先日は「される身になってヨイショは丁寧に」という文句を志ん駒師匠の…

かれこれ一週間以上風邪をひいていて、どうやらようやく直ってきた。 といっても、大した風邪ではない。普通に仕事はしているし、出かけもする。 頭がぼーっとしている気もするが、これは生まれたときからそうだったから、風邪のせいかどうかよくわからない…

カラス、スズメの

うちのまわりには随分とカラスがいる。 そりゃまあそうで、東京を中心とした半径4、50kmの地域にこれだけ人が密集して住み、ゴミを出しているのだ。カラスが増える、集まるのは当然である。 一方、わたしが住んでいるのは割に緑のある土地で、スズメなどの小…