前にも書いた気がするが、もはやおれの頭のなかは靄の森のなかなので、ご勘弁。 大嵐などの異常気象、地震、火山の大噴火などが起きると「（人間の活動に対して）地球が怒っている」などと言い出す人がいる。 聞くと、いつもムゥと萎えるような心持ちになる…

立川談志が何かの噺のマクラでこんなことを言っていた。 「最近は本当の歴史を教えないでしょう。本当の歴史というのは、国定忠治とか、鼠小僧次郎吉とか、ピストル強盗清水定吉とかね」 どの噺だったか思い出せず、うろ覚えで書いた。出てきた人物は間違っ…

司馬遼太郎、という作家がいる。 大正の終わりに生まれ、戦後に人気作家となった。 初期は忍者小説を書いていたが、しだいに歴史上の実在の人物を主人公とする歴史小説を書くようになった。 国民的作家、と呼ぶ者もいる。 その、極めて酒精分の高い文体は、…

思想というものに出くわすとつい疑惑のマナザシで見てしまうクセがおれにはある。まるっきり否定するということでもなくて、「ホントかな？」と少し距離を置いて見ている感じである。 思想、あるいはもっと広く人の考えというのは、ある一面は言い当てること…