2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

高慢塔

自転車でよく通る大通り沿いに大型マンションが建設中で、工事用の囲いにはマンション名が「プラウドタワー○○」と書いてある(○○は地名)。 毎度ながらこの手の名前は英語として大丈夫なのかと思う。なんせ「proud tower」である。おそらく、「誇るに足るタ…

エロ少年の心

男性向けの大衆雑誌では、「珍」という文字が来れば「チン」、「漫」や「満」という文字が来れば「マン」と書くのが、ほとんど条件反射、自動書記的になっている。「○○○○(男性の名前)、東南アジア・チン道中」とか、「××××(女性の名前)、社長マン遊記」…

白井権八 視線の移動

立川談志の「白井権八」に素晴らしいフレーズがある。 白井権八は因州鳥取の侍で、江戸での百三十人斬りで知られ(モデルは実在の侍で平井権八)、たいがいは美青年ということになっている(おれと同じだ)。歌舞伎の「鈴ヶ森」が有名だが、談志は講釈ネタを…

日本共産党の綱領を読む

郵便受けに時たま放り込んである共産党のチラシを読むのがおれは結構好きだ。我こそは正義、民衆の味方ナリと言いたげな書きっぷりと、その割にはツッコミどころ満載の脇の甘さがあり、読むと、できそうにもないよい子ちゃん発言を学級会で繰り返す優等生を…

心中の甘美さと寒々しさ

先週の日曜、国立劇場に文楽を見にいった。昼の部が曾根崎心中、夜の部が心中天網島という心中二本立てである。 どちらも近松門左衛門作で心中が題材だが、作品の描き方が随分と異なっており、一日のうちに二本見くらべるのは興味深かった。 曾根崎心中の心…