2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

南光、米朝、嘆きのボイン

先日、桂南光・こごろう親子会を見にいった。 桂南光・桂こごろうは大阪の落語家。もちろん、親子会といっても、本当の親子ではなく、師弟である。 桂南光は、まだ桂べかこと言った時分、中島らものエッセイによく出てきたから、名前は知っていた。しかし、…

テレビの中の友達

年末に実家で特にすることもなく、ぼんやりテレビを見ていたら、一発芸百連発だったか、そんなような番組をやっていた覚えがある。 あまり面白いとは思わなかったが、テレビ番組というのは、とりあえず目の前でにぎやかな騒ぎが起きていればそこそこ見てもら…

資料

先日、大阪へ出張に行った空き時間に、アダチ龍光のビデオを見たくて、難波のワッハ上方(大阪府立上方演芸資料館)に立ち寄った。 アダチ龍光は戦前〜昭和40年代頃まで活躍した手品師。戦後の東京の演芸界では大御所であったらしい。 立川談志のCDに漫談と…

うう、勘違い

昨日の続き。人にはそれぞれ、勘違いしていたことがある、という話だ。 友達のTは、中学時代、よくエアチェックをしていた。 もしかすると、今の若い人(という言葉がスッと出るようになったところが我ながらオソロシイ)は「エアチェック」という言葉がわか…

ああ、勘違い

人によっていろいろ勘違いしていたことというのがあるようで、わたしは高校生の頃、夏目漱石の「三四郎」を柔道の姿三四郎を書いた小説と勘違いしていた。 「三四郎」は、熊本から上京する三四郎の、汽車の車中のシーンから始まる。 “これから東京で講道館に…

ああ、無常

ジョン・レノンに「ビューティフル・ボーイ」という曲がある。息子のショーン・レノンについて歌った美しい曲で、ジョン・レノンの中でも好きな曲の1つだ。 Beautiful Boy (John Lennon) ムービーの中の男の子がショーン・レノンだ。 ジョン・レノンと一緒…

馬鹿者の巻き添えになることについて

うちの近所には学校が多く、必然的に中高生が多い。 女子学生が、通りをはさんで男子に手を振っているところなんぞに出くわすと、取り返しのつかない悔しさを覚える。源氏物語の時代なら、「露と消えにし〜」などと思わず和歌に詠んでしまうところである。 …

ロボット

人型ロボットの開発が進んでいるらしい。 ブレイクというのか、ブームの皮切りとなったのは、たぶん、ASIMOだと思う。 ただし、初代のASIMOには本当は人間が入っていて、転んだとき、「イテッ!」という声がしたそうだ。嘘だそうだ。 その頃までの人型ロボッ…

末期の一杯

特に差し迫った心配があるわけではないけれども、先日書いた志村 喬のように、死に際に病院のベッドにくくりつけられ、治療という名の医学的拷問を加えられるのはどんな心持ちだろうか、と考えることがある。 何かの加減でたまたま長寿となってしまったら、…

医師と医者

ここ何日か、医療、医師について書いているが、これといった理由はない。強いて挙げるなら、“何となくそういう流れになりました”というだけであって、日々、是なりゆきであります。特にこれについて書かねばの娘ということもないのであります。 「あの先生じ…

医療と一般人の感覚

今日は、おそらくバッチイ話が出ると思うので、その手の話の苦手な方はご用心。 また、医療、医学については素人なので、間違いがあったら、ご指摘いただきたい。 的確な言葉を思いつかないのだが、医療における重点目標というか、“これを重視する”というポ…

苦痛について

今日は「おれ」を一人称にして、書く。 人はとにかく生きなければならない。 という言葉には、結構、多くの人が同意すると思う。少なくとも、我が身に生きるの死ぬのという問題が切実にふりかかってくるまでは。 ついでに言うと、おれ自身は、 人は、きちん…

一人称

日本語でよく使われる一人称は、「私」「僕」「俺」がベスト3であろうと思う。 日本語にはその他にもいろいろ一人称があって、「わし」「吾輩」「手前」「拙者」「小生」「拙」「拙者」「おら」「おい」「うち」「あたい」「おいら」「余」「朕」「あちき」…

先生

ここのページで、時折、人の名前に「先生」をつけることがある。基本的には敬称として使っているのだが、必ずしも尊敬一途とは限らない。 講釈のほうでは真打を「師匠」ではなく、「先生」と呼ぶらしいが、「おう、先生、そこの下駄ァ取ってくれ」などと、全…

幽霊と化け物

日本でお化けと言われるものには、幽霊と化け物がいる。化け物は妖怪と呼んでもいい。中には、「ウチの奥さんの顔が〜」なんていう人もいるかもしれないが、ここでは家庭の事情は取り上げない。 同じお化けでも幽霊と化け物はだいぶ違うように思う。 ちょっ…

変容

唐獅子の絵を見る度に、「なれの果て」という言葉が思い浮かぶ。高倉の健さんの背中に彫られた唐獅子牡丹なんて、なれの果ての、そのまた果てではないか。 ご承知の通り、獅子とはライオンである。「強い」というその一点の興味で運ばれて、日本までたどり着…

奇人伝〜古沢憲吾

一昨日、谷啓のいかにも奇人らしいエピソードを紹介したが、クレージー・キャッツの周辺にはいろいろと変わった人がいたようだ。 クレージー・キャッツの映画を数多く撮った古沢憲吾も、相当な奇人だったという。 植木等の最初の主演作「ニッポン無責任時代…

奇人伝〜谷啓

わたしはなぜだか谷啓が好きで、テレビなんかに出てくると「あー、いいなー」と思う。 だいぶ変わった人らしく、以前にもこのページにエピソードをいくつか書いた覚えがある。 「植木等伝『わかっちゃいるけど、やめられない!』」(戸井十月著、小学館)を…

王子様の行動

グリム童話にはよく王子様が出てくるが、行動がどうも尋常でない気がする。 例えば、「眠れる森の美女」の王子様は、森(の中の城)を訪れて、眠っている王女が美しいというのでキスをする。 おいおい、と思う。眠っているからいいというものではあるまい。 …

イライラ

日本人は小型化が得意と言われるけれども(ホントかどうかは知らないヨ)、わたしの場合は人間の器が小型化しているので、何ともはや――申し訳ない。 ちょっとしたことで、すぐにイライラしてしまう。 例えば、狭い歩道を高校生どもがだらだら歩いてふさいで…

時代劇の真相

つと思い立って、有名な時代劇の真相、知られざる事柄について書いてみようと思う。もちろん、わたしの書くことだから、全編ウソである。読者諸兄は一行たりとも信用してはならない。 いずれも以前にこのページに書いたことのある話だが、お許しいただきたい…

一昨日、朝起きてみると、だいぶ雪が積もっていた。 雪の朝というのはいい。世界が変わって見える。 いろいろなものが隠れてしまうのもいい。ピンク色のお菓子の家のような、文句言いにいくわけにもいかないが、目にするとこっちが恥ずかしくなってしまうア…

稀代の業師 舞の海

)" title="稀代の業師舞の海 全2巻 ()">稀代の業師舞の海 全2巻 ()出版社/メーカー: 竹書房発売日: 1999/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (1件) を見る 「稀代の業師 舞の海」というVHS2巻セット。舞の海の主な取組の映像集…

朝青龍談義

午後4時頃、遅いと昼飯というか、早い夕飯というか、ま、そんなようなものを摂ろうとラーメン屋に入った。 割に広い店である。注文して、ぼんやりしていると、横綱がどうこう、という話が聞こえてきた。 後ろのテーブル席にいる五十がらみの夫婦が相撲の話を…

日本詩歌の伝統〜七と五の韻律論

川本皓嗣著「日本詩歌の伝統」の紹介も、今日の「七と五の韻律論」で終わり。 日本詩歌の伝統―七と五の詩学作者: 川本皓嗣出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1991/11/29メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (8件) を見る もともと…