2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

年増を見直す

あの世にも粋な年増はいるかしらん 三遊亭一朝という人の辞世の句だそうで、今から自分が死のうっていうときに凄いことを言ったものである。 この句でもわかるように、昔、年増は色っぽいものと捉えられていたようだ。 その道を知らぬわけでもなし、多少の手…

若けりゃいいのか

東京二十三区の中で、色っぽい女が一番多い区はどこか? 答は、【豊島区】(←文字を反転してください)。 のっけから、ドーモスイマセン。 今はこう、全般に「若いことが素晴らしい」という風潮があって、わたしなぞ、フン、と斜め上方を見上げてしまうのだ…

地蔵に感じる人、感じない人

「場をわきまえない」と書いたけれども、面白いもので、インターネット内にも、各所それぞれ「場の空気」がある。 2ちゃんねるでは何書いてもOKというか、引きずり落とし・蹴落とし方面へと流れやすい傾向があるようだ。一方、例えば、Wikipediaには、イタズ…

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昨日の日記に、大して意味もなく、「デューク更家」と書いたら、自動的にはてなのキーワードにリンクされた。 それはいいのだが、キーワードのページを見て、「これはちょっとなあ」と思った。 まずは、そのページをご覧いただきたい。 ・デューク更家とは -…

そこから感じられるものは何か

まずは黙って(別にわめきながらでもいいが)、この文章を読んでいただきたい。 「児島が、電車で死をとげた事を知った時も、僕は気にしながらつい失礼してしまった。児島にあえば笑ってすませると思ったが、失礼して、今日まですごして来たわけだ。もちろん…

公式旗

新聞を読んでいると、こんな文章があった。 すしと相撲、今や日本の国際的シンボルとなった二つを題材に(以下、略) そうかあ、日本のシンボルは、国際的にはやっぱ、すしと相撲なのかあ、と認識を新たにした。 であるならば、いっそ、日本を表す旗を、すし…

建築と下品

一般論だが、建築物は、時代が下るにつれて、下品になってくる。 我々との間の時間が近く、俗っぽく見えるからだろうか。「和解」の時間がまだ足りないのだろうか(しかし、イカすね、この言い方)。 わたしが気にくわない建築物に、東大寺大仏殿がある。 東…

建築と時間

解体修理中の唐招提寺金堂で、創建時に描かれた花柄の文様が見つかったそうだ。 なかなか派手なもので、平安時代以前の建築で、外側を装飾した例は他にない(見つかってない?)という。 唐招提寺の金堂はわたしの好きな建物だ。 堂々と骨太で、無駄がなく、…

今日のテレビ

わたしは夕方以前のニュース番組、ワイドショーは見ないのだが(自宅で仕事しているので、見始めると甚だ不都合なのだ)、新聞の番組表にある見出しは割によく見る。 女性週刊誌は読まないが、新聞広告や電車の中吊り広告は楽しんで見るのに似ている。 番組…

スキップ

相変わらず面妖な働きをする脳髄で、朝、起き抜けに、スキップはなぜ楽しいか?、ということを考え始めた。 スキップしているのを見ると、人はたいがい、「ああ、楽しいのだなあ」と思うものだ。 「ドラゴン怒りのスキップ」とか、「われ泣きぬれて蟹とスキ…

風物詩

高校野球を見ていて思ったのだが、試合後の球児達を見る我々の視線というのは、もうほとんど花見や紅葉狩りと同じなのではないか。 「お、泣いとる、泣いとる」 「いい泣きぶりですねえ」 「こっちも泣いとる」 「あら、すごい泣き方。怖いようですわ。あっ…

ワル

少し前に、近頃、昔の日本の喜劇映画を見ている、と書いた。だいたい、週1、2本のペースで見ている。 見ていて気づいたのだが、有名な作品やシリーズの主人公には、必ずといっていいほど、「ワル(悪)」の要素がある。 「ワル」といっても、主人公によって…

温床

少し前に、社会保険事務局・事務所が大量に年金不正免除をしていたことがバレ、問題になった。その後、どうなったかは知らない。 もうこうなりゃ、年金保険料は寄付しているつもりになったほうが、いいのかもしれない*1。 でもって、生き恥さらして受給年齢…

敬語の乱れ

若者を中心とした敬語の乱れが叫ばれる(「敬語の乱れだあ!」とわめいているやつがいるのだろうか)今日この頃だが、わたしの記憶では、ずーっと前から、若者を中心とした敬語の乱れが叫ばれている気もするのである。 もしそうなら、以前、敬語の乱れを叫ば…

世界バスケ

明日から男子のバスケットボール世界選手権が日本で行われるが、世間的には全く盛り上がっていない。 ある意味、感動的なほどである。 まあ、どこかで騒ぎ出せば、わっと飛びつく、という変わり身の早さも我がヤーパン民族の特技ではあるが、さてさて、どう…

人相学

オシム監督の顔、実はわたしの父に似ていて、他人と思えない。 父はあんなに背が高くないし、肩幅も広くないけれども、顔だけならよく似ている(ボスニア生まれであることを、わたし達、家族にも隠しているのだろうか)。 性格は全く違うようだ(性格まで似…

やりとり

最初に書いておくと、わたしはサッカー日本代表にそれほど興味がない。 面白そうな試合で、時間があったら、たまにテレビで見る程度だ。 昨日の試合も見なかった。 しかし、オシム監督のインタビューは面白いなあ、と思っている。正確には、報道陣とオシム監…

ワン

ワン、といっても、別にいきなり犬と化したわけではない。 SMAPに、ナンバー・ワンよりオンリー・ワンだったか、そんなような歌詞の歌があった。 ナンバー・ワンでもオンリー・ワンでもかまわないが、どうしてそう“ワン”を背負いたがるのだろうかと思う。 養…

演奏時間639年の音楽

ドイツのハルバーシュタット市の昔の教会で、ある演奏会が行われている。 曲は現代音楽の作曲家ジョン・ケージの「Organ2/ASLSP」で、「できる限りゆっくり」という指定がある。 演奏会では、この曲の演奏を、新調したオルガンで2001年9月5日に始めた。 何し…

殺す文句

タイトルは「殺し文句」の間違いではなく、「殺す文句」。 「殺し文句」というのは、男が女に一言告げて、女があふ〜ん、と腰砕けになってしまうような文句のことだ。残念ながら、わたしはひとつも持っていない。 そうではなくて、今日、書きたいのは「殺す…

関係者の皆様へ

ご臨席の栄を賜りましたら、望外の幸せに存じます。 ・’06稲本ショーのご案内 ▲一番上の日記へ - 「今日の嘘八百」 嘘二百十三 交尾してすぐに逃げてしまったオスを、雀達の間ではしたきり雀と呼ぶ。

わたしは笑っているのか

ところで、植木等の無責任ものだが、陽気で楽しい映画ではあるが、笑えるかというと、よくわからない。 映画を見ている間、わたしは、実は全然笑っていないかもしれない。 フランキー堺の「幕末太陽伝」(傑作。この作品にもペーソスはない)もそうだ。フラ…

ペーソス

日本では、「ペーソス」というものがあると、作品なり役者なりの評価が上がるようだ(「日本では」と書いたものの、諸外国の事情は知りません)。 人生の哀感、なんてものが、格を上げるらしい。 上で書いた三人の映画を、ウェットな順に並べると、 渥美清の…

昭和三十年代の喜劇映画

ここのところ、昭和三十年代の日本の喜劇映画を割によく見ている。 森繁久弥の社長シリーズ、植木等の無責任もの、渥美清の「拝啓天皇陛下様」(正・続)、それから昭和四十年代に入るけれども、初期の「男はつらいよ」といったところである。 どれも面白い…

自分

大阪弁を聞いていて面白いなあ、と思うのが、「自分」という言葉の使い方だ。 例えば、 「自分、おかしいんとちゃうん?」 というセリフがあったとする。 意味は、「僕は変なのではないかな?」という自己反省ではなくて、「君は変なのではないかな?」とい…

何だかどうもこうね

自分の書いた文章をちらほら読み返すと、どうもこう、何だかよくわからないというか、なくてもいいような言葉をやたらと使っているようだ。 今書いたのもそうだ。「どうも」、「こう」、「何だか」、なんてのがそう。 「ちらほら」、「やたらと」、「ような…

No, No

タワーレコードが“NO MUSIC, NO LIFE.”というキャッチフレーズを使っている。 意味は、「音楽がなければ、生きていけない」といったところだと思う。 でもって、ボブ・マーリーに“NO WOMAN, NO CRY”という有名な曲がある。 タワーレコード流に訳すと、「女が…

相撲と和歌

昨日の朝日新聞に、丸谷才一が相撲と和歌について興味深いことを書いていた。 王朝の昔から相撲と和歌は縁が深い。和歌の対抗戦である歌合せには、相撲の方式や用語を取り入れていた。春日野、九重、宮城野、片男波、放駒など、今に残る相撲の年寄名は歌語か…

島国洋語感覚

言うまでもなく(なら、言うな)、我が国は、イザナギとイザナミの二神が矛で混沌をかき回し、その矛のしずくからできた淤能碁呂島に降り立ちて、成り成りて成り合はざる処一処と成り成りて成り余れる処一処を(中略)というアダルトな行為の末に生まれた神…

かあさんと17才

テレビ朝日が「熱闘甲子園」という番組の広告に、 かあさんが17才に恋をした。 というコピーを使っている。 背景には、ボカした高校球児の写真。 「私も昔は恋をした」という、おかあさんにありがちな思い出心理を利用しているのだろう(ちなみに、おとうさ…