2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

猫の幽霊

猫の幽霊の話を読んだ。 化け猫とはまた違うそうだ。化けるのは同じなのに、ややこしい。 交通事故で死んだ飼い猫が、夜中に飼い主を悲しそうな目でじっと見ている。それだけの話なのだが、足がないのだという。 動物の幽霊というのは今まで考えたことがなか…

不老長寿

中国の物語や史書(を元に書かれた読み物。史書そのものを読めるほどの学も根気もわたしにはない)を読んでいると、不老長寿を追い求める話がよく出てくる。 不老長寿には、仙人や方士がよく関わる。おそらくは道教と民間信仰のエリアに収まる話だろう。 一…

戦う理由

昨日、書いたスポーツでもそうだが、人は(個人差はあろうけど)戦って勝つ、ということが好きなんだろうと思う。 ちゃんと研究したわけでなく、例によってデマカセだが(この日記に書くことに、一切、責任はとらない。覚悟していただきたい)、本能的なもの…

スポーツと戦争

「スポーツは戦争の代償行為だ」という意見がある。 なるほど、クラブ・サッカーや代表の試合で、時にサポーター同士が激しい喧嘩になるのは、都市間、あるいは国家間の戦争の代わりだから、と考えると、理解しやすい。 日韓戦が他の代表の試合とは違ったム…

リクツ

もはや絶滅してしまった、あるいは絶滅危惧種なのかもしれないが、わたしが中学・高校の頃には、まだマルクス主義を信奉している先生がいた。80年代前半のことだ。 高校の世界史のH先生は、人類の歴史を、原始共産制社会(んなもん、ホントにあったのかね?…

自動ドア

自分では気が短いほうだと思うが、どこかポーッとしたところがあって、よくコケたり、何かにぶつかったりする。 一番よくぶつかるのが自動ドアだ。 閉まりかけている(開きかけている)のを気にかけず、普通に通れるものと思って肩をガツンとぶつける。 内心…

スリル

唐突に何なんだが、猫はよく塀の上を歩く。あれはなぜなんだろう。 高いところから獲物を見つけようという習性なのだろうか。あるいは、優越感にでも浸っているのか。 知らぬまに我々は猫どもに馬鹿にされているのかもしれない。 人間のガキどもも、コンクリ…

青春

花屋の前を通りかかったとき、店の中から叫び声が聞こえた。 「おれはお前に、ずっとそういう目に会わされてきたんだよォッ!」 何事かと見ると、十代後半か二十歳くらいの青年が、四十過ぎのオッサンに吠えている。 親子だろうか。 花屋にしては随分、激烈…

仰げば尊し

今、卒業式で「仰げば尊し」を歌う学校って、どのくらいあるのだろうか。 わたしは歌った記憶がない。しかし、一題目の歌詞は覚えている(二題目があるのかどうかは知らない)。特に習った記憶もなく、好んで聞いたわけでもなく、テレビででも聞いて覚えたの…

バカとアホ

罵倒する言葉として、関東ではバカがよく使われ、関西ではアホがよく使われる。 もっとも、関東でアホがまったく使われないわけではない。よく知らないが、関西でも、たぶん、バカを使うことはあるだろう。 ただ、言葉と言葉の間に、例えば、「そんなこと言…

殺しのライセンス

007シリーズをあまり見たことがない。 記憶にあるのは3、4本といったところで、しかも、どれがどれやらあまり区別がつかない。 ただ、日本を舞台にしたやつ(「007は二度死ぬ」だったと思う)は、断片的に強烈なシーンを覚えている。 丹波哲郎の船長が「貨物…

将来の夢

ぼくの将来の夢は酔っぱらいになることです。 ぼくは朝起きたらすぐにお酒を飲んで、お昼ご飯のときも飲んで、ばんご飯のときも飲んで、寝る前にも飲めたら、楽しいと思います。ご飯とご飯の間に飲めるともっと楽しいと思います。 でも、ずっと飲んでいると…

青い鳥

メーテルリンクの青い鳥、という有名な話がある。 確か、幸福の青い鳥を探しにいったチルチルとミチルの兄妹が見つけられず、うちに帰ったらそいつがいた、という話だったと思う。トンマな兄妹である。違うか。 どうもわたしは物事をひっくり返してみたくな…

教育

今日はいつもと文体を変えて書こうと思うワケよ。 理由なんてない。強いて言うなら、空が蒼すぎるからかなァ。 ……いや、ヨッパラちゃいないよ。まだ。 で、だ。世の中、きれいに収まっているように見えて、実は、随分、取り繕っているところもある、と、そう…

におい

昔の山下洋輔のエッセイに、二日酔いのときの拷問的行為として、「犬の背中の臭いをかぐ」というのが挙がっていた。確か、ギタリストの渡辺香津美の意見だったと思う。 想像するだけで、気持ち悪くなりそうだ。今、二日酔いでこれを読んでいる方々には、わた…

フレンチ

ところが、いつの頃からか、イタリア料理を筆頭に、他の地域の料理ものしてきた。 フランス料理は衰えたというほどではないにしろ、洋物料理の中ではシェアを落とした。 この頃はフレンチという言い方をすることも多い。 格式やマナーや面倒くささをイメージ…

フランス料理とバカボンパパ

わたしが子どもの頃、日本で洋を代表する料理といえば、フランス料理であった。 普通のサラリーマンの家庭で育ち、ガキの時分に本格的なフランス料理の店に行ったことはない。 それでも、洋を代表する料理といえば、フランス料理だった。 実際、当時は高級レ…

耐久オリンピック

最近は日本もオリンピックで結構メダルを獲るようになったが、80年代から90年代にかけて、今イチ、パッとしない時期があった。 その頃、友達と「ここはひとつ、日本人が勝てる新競技を導入するしかない」という話になった。 何がいいか考え、知恵を絞った結…

凄えー

発見したのだが、Yahoo!(いつも思うのだが、「!」を付けて、何をハシャいでおるのだろうか?)の日本語版の検索で「正しい日本語」と打つと、この日記がトップに来る。 そんなことでいいのだろうか、この日本。いや、そんなYahoo!でいいのでしょうか、孫さ…

コンパス人間

昨日、「方向勘が悪いほうではない」と書いた。 よく、自分は方向音痴で、という人がいるけれども、あれはどういうものなんだろう。 進んだ距離や曲がった角度などから、頭の中に仮の地図(というより、見当程度だが)をつくるのが苦手ということなのだろう…

知らない道

昨日の投票所は近くの小学校だった。 校庭を横切って校舎に入ると、だいぶ古びていて、埃っぽい。壁や階段、窓、トイレのタイルなど、わたしがまだ凄まじい美少年だった頃に通っていた小学校と、あまり雰囲気が変わらない。 21世紀になろうと、東京のそこら…

影響

どうも影響を受けやすいタチのようで、少し前に「坊っちゃん」を読んだ後は、しばらく漱石独特の、短いリズムの文章、言い回しを使いがちになった。 普段、電車で移動しているときはたいがい落語を聞いている。時間をつぶせ、イラつかないので、都合がいい。…

花の命は短くて

「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」というのは、作家・林芙美子の有名な言葉である。 その生涯を芝居にした「放浪記」を森光子が演じ続けてきて、短いどころか、長えのなんの、だが、あれは森光子が花というより、天然記念物の巨木みたいなものだから…

変身願望

誰にでも、変身願望はある。 ――などと書くと、ついさらっと読み流してしまいそうだが、別に調査したわけでもなく、本当のところはわからない。 3年前に90歳で亡くなったうちの婆ちゃんに変身願望があったのか、今朝方、ゴミ捨て場で会釈した、誰だかよく知ら…

罰ゲーム

ここのところ、雨続きで、街頭演説する候補者は少ないようだ。 あの街頭演説の効果というのはどれほどあるのだろうか。 まあ、やらないよりはいいだろうが、今ひとつ、よくわからない。 党首、あるいはそれに準ずるくらいの有名政治家がターミナル駅前でやる…

男ばかり、女ばかり

知人の女性が、以前、女性誌の編集部に勤めていた。 そこの編集長(♀)がフェミニズムの闘士で、編集部に男性が訪ねてくると、いきなり高い位置から、「あなた、敵ですか、味方ですか?!」と訊くのだそうだ。 面白い人だとは思うが、こういう人はちょっと離れ…

歌と踊り

歌と踊りというのは相性がいいらしく、唄いながら踊る民謡は多いし、振り付けのある歌謡曲も多い。あるいは、歌(曲)を流して踊る場所、というのは、盆踊りからクラブまでいろいろある。 同じ表現活動であっても、踊りながら絵を描くというのはあまりないし…

盛り

「働き盛り」という言葉がある。サラリーマンなら、30代から40代くらいであろうか。 ガキは育ち盛りと言われ、食べ盛りという時期もある。ちなみに、わたしは中学時代、食べ盛りなのに身長が育ち盛りではなかったので、デブであった。 人間それぞれ、さまざ…

やややややの記憶

昨日、何をしていたかすら忘れるのに、2、3歳の頃のことを覚えているのは不思議だ。頭の中の置き場所が違うのだろうか。 わたしには人生が始まった瞬間の記憶がある。 台所にあったテーブルで目玉焼きを食べたのだ。 覚えている中で最初の記憶、というだけで…

スケール

最近、物のスケールということについて考えるのである。 「最近」といっても、30秒ほど前からだが。 ミロのヴィーナスを直接見たという人に聞くと、実際にはデカいのだそうである。 わたしは、背景のない写真しか見たことがない。勝手に1mとか1m20cmとか、そ…