2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

驚きの白さに

ヘンな日本美術史作者: 山口晃出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2012/11/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (51件) を見る 芸術家や芸人が、その芸術なり芸事に取り組んでいる瞬間に感じることを上手に説明し…

ダメを喜ぶ心

「千里の道を一歩目からすっ転ぶ」。おれが昔につくった言葉だ。割に気に入っている。「期待を一身に背負って、そのまま前に倒れる」という言葉もつくった。最近、「行き当たり、ばったり」という言葉を思いついて喜んだのだが、これは以前に思いついた言葉…

社会と世の中

おれは「世の中」という言葉が好きで、いっそ結婚したいくらいだ。というのはさすがに嘘だが、好きだというのは本当である。 世の中という言葉は人のにおいのするところがいい。これが「社会」となるとどうも固苦しく、そこで息づいている人の感じがしない。…

呼び捨てでよいのか

サイトウ・キネン・オーケストラというクラシックの楽団があって、おれもCDを一枚持っている。小澤征爾がよく指揮をすることで有名だ。楽団といっても常設ではなく、音楽家で教育者の齋藤秀雄の弟子筋、あるいは小沢征爾(彼も齋藤秀雄の弟子)の知人の演奏…

伝説化のプロセス

先週、司馬遷の「史記」のエピソードには神話、伝説、事実の3つのフェーズがあると書いた。そして、読んでいて最も面白いのは伝説である、と。 考えてみれば、当たり前である。伝説というのはいろんな人々の間で話が面白く伝わっていくうちに形成されていく…