2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日本人力士が不甲斐ないのか

ところで、外国人力士の活躍を、日本人力士の不甲斐なさに結びつける人が時々、いる。 しかし、わたしはしょうがないことだと思う。 元々、相撲界には、貧しい家の体の大きな息子が、一旗揚げてやるべ、と入門することが多かったと聞いている。 飯は腹いっぱ…

外国人力士の名前

大相撲の外国人力士の名前について、前にも「あまりに大ざっぱにつけすぎではないか」と書いたことがある。 名古屋場所の外国人幕内力士の名前を並べてみよう。 朝青龍(モンゴル)、白鵬(モンゴル)、琴欧州(ブルガリア )、朝赤龍(モンゴル)、旭鷲山(…

受話器を握る手

人生には本当に謎が多い。 わたしの人生の謎第五百二十一番に記されているのが、「受話器を握る手」という項である。 固定電話の場合、たいていの人が受話器を左手で握る。世の中には右利きの人のほうが多いのに、不思議だ。 わたしも左手で握る。 受話器を…

見立ての遊び

昨日、見立てる笑いは東京のものじゃないか、と書いた。 ま、しかし、「見立てる」ということ自体は、東京、江戸に限ったことではなく、古来、盛んに行われてきたようだ。 和歌については白痴だが、学校時分に習った記憶では、昔の人はやたらと見立てては悲…

見立ての笑い

昔の遊郭はしきたりが多くて、例えば、季節の着物を着替えるだけでも大騒ぎだったそうだ。 暑くなったからといって、遊女はただ薄い着物を出して着ればいい、というわけではなかった。 他の遊女や若い衆、おばさん(客と交渉する女性。やり手ばばあ、と呼ば…

ネギの食べ方

人生にはよくわからぬことが多い。よくわからぬからこそ飽きないとも言える。 ――今日のわたしはカッコいい。 わたしの人生の謎第八百四十三番には、「鴨せいろのネギ」という項がある。 鴨せいろはご承知の通り、鴨肉の入った汁に蕎麦をつけて食す、というも…

渥美清

渥美清本人は、もしかしたら、粋な人だったのかもしれない。 「男はつらいよ」がヒットしてからも、渥美清は街を歩いていて、めったに人に気づかれなかったそうだ。車寅次郎と渥美清はだいぶ違う印象だったらしい。 渥美清は、二十代の頃、結核で二年間、サ…

車寅次郎

何年前だったか、テレビ東京が「男はつらいよ」シリーズを全作放送したことがある。 そのとき、番組宣伝のCMで「粋でイナセな我らが寅さん」というようなセリフを使っていた。 寅さんと粋を勘違いしている、と感じた。 寅さんは野暮な男だ。 粋に振る舞おう…

昨日の朝日新聞夕刊にこんな記事があった。 「寅さんはいま留守にしてます」 帝釈天の参道入り口に近い団子屋「高木屋老舗」。5代目おかみの石川光子さん(84)は、「寅さんいる?」と客からの粋な問いかけがあるたびに、こう答える。 「粋」という言葉を間…

電気自動車の接近音

で、電気自動車の近づいてくるときの音だが、どんなのがいいだろうか。 最初は「どきねィ、どきねィ!」とか、「ごめんなさいよ、ハイ、ごめんなさいよ」とか、「暴れ馬だァ!」などといったサンプリング音を考えたのだが、「大江戸」的ダサ・ユーモアで、よ…

電子音

ここで言う「センスのよい」とは、メロディやハーモニーが美しいということではない。 わたしは世の中に神経を逆なでするような電子音が多すぎると感じている。 家の中では、電子レンジや洗濯機が「終わった、終わった。取りに来い、取りに来い」とピーピー…

電気自動車

電気自動車を運転したことはないが、随分、静かなものなのだそうだ。 普通のクルマはエンジン音がする。 うるさいといえばうるさいが、歩道のない狭い道では、エンジン音が歩行者にクルマが近づいていると知らせてくれる。 電気自動車の場合、そのままだと静…

ほうれんそう

昨日、ふと「ほうれんそう」って、何だっけ、と気になった。 「ほうれんそう」とは、サラリーマンの心得である。 確か、最初に入った企業の新人研修のときに教わった。 「ほう」が「報告」、「れん」が「連絡」というのはすぐに出てきた。 ところが、最後の…

仏教的ヘビメタ

昨日の続き。ヘビメタ遊びである。 ヘビメタはオカルト、猟奇趣味と相性がいいようだ。 まあ、これはあの、ダカダカダカダカ、という脱穀機的サウンドだから合うわけで、スウィートでソウルフルでアーバンなブラック・ミュージックが「♪悪魔の〜、チェ〜ンソ…

ヘビメタ

最近のメタル方面がどうなっているのかは知らない(メタル方面といっても、製鉄やニッケル鉱の話ではない。音楽のほうだ)。 わたしが血気盛んだった十代の頃、メタルと言えば、ヘビーメタル(以下、ヘビメタ)しかなかった。スラッシュ・メタル、デス・メタ…

今日は、いささかバッチい話。その手の話が嫌いな方はご遠慮いただきたい。 ここのところ、風邪をひいていて、なかなか抜けない。 といっても、症状は大したことがなく、頭がちょっとぼわっとするのと、痰がからむ程度である。 頭のぼわっ、のほうは、元々、…

驚天動地

日本語には、中国由来の熟語が数多くあって、和語に比べて、大げさに感じられるところが面白い。 例えば、「勧善懲悪」は、和語で言えば、善い行いをすすめて悪いことをこらしめる、という平易なことだ。 しかし、勧善懲悪、と来た途端に、時代がかって感じ…

走馬燈

死ぬ間際に、「人生が走馬燈のように繰り返された」なんていう話をよく聞く。 まあ、実際に死んだ人の話というのはなかなか聞けるものではないから、おそらくは死にそうになった人の体験談なのだろう。 それにしても、「走馬燈」。 たとえ話というのは、普通…

のたくた

よくある、最近の若いやつは〜、という話なのだが、若いやつらというのは、どうして、ああもまわりへの気遣いがないのだろうか。 若いやつらの習性に、やたらと群れたがる、つるみたがる、というのがある。 そうして、狭い歩道を、5、6人、ダベりながらだら…

媚びるもの

今日は「ワタクシはこういう人間である」というワタクシ話になってしまうが、我慢してお付き合い願いたい。 この年になって、ようやく、ああ、自分はこういうふうにできてるんだな、と気づくことがある。まあ、鈍感だったということなのだろう。 わたしは物…

滝田美人の不思議

昨日も書いた、漫画家、滝田ゆうの描く美人に再登場いただく。 ・「下駄の向くまま」の表紙 この顔立ちが滝田ゆうの漫画世界では美人だ。わたしも美人と了解して、漫画を読む。 考えてみると、不思議なことである。 こんなに目と目が離れていて、口なんぞ顎…

美人垂直考

昨日の続き。 人々が分かち持っている美人の基準って何なのだ、どういうふうに決まるのだ、という話だ。 昨日は美人について水平的な見方をしてみて――コムズカしくて、エラソーな言い草だね――つまり、美人像の歴史的な移り変わりについて考えてみて、例によ…

美人水平考

いささかガクモン的言い回しになってしまうが、美人の基準を考えるとき、水平的見方と垂直的見方ができそうだ。 水平的見方というのは、美人の歴史的移り変わりを考えるものだ。 各時代には各時代の、美人の基準がある。 例えば、平安時代の絵巻物ならシモブ…

滝田美人

電車に乗っていたら、向かいの席に女性が座った。 顔が漫画家の滝田ゆうの描く美人そのまんまなので、驚いた。 滝田ゆうの描く美人というのは、こういうのである↓。 ・「下駄の向くまま」の表紙 いや、ホント、逆三角形に近い顔の形といい、目、鼻、口といっ…

夢、やりたいこと

大学生くらいの世代の「やりたいことが見つからない」という話を時々、見聞きする。 就職期が近づくこともあって、切実な焦りを覚えるのだろう。 しかし、大学生くらいの段階では、やりたいこと、夢なんて、見つからなくて当たり前だし、見つからなくてかま…

テレビの落語

外出するときは、よく携帯プレーヤーで落語を聞く。「携帯音楽プレーヤー」と言うけれども、わたしにとっては「携帯落語プレーヤー」だ。 退屈しないし、のんびりした気分になるので、オススメだ。 ただ、最近の落語家だと全般にテンポが早い。それはそれで…

飛んで飛んで

外交上の駆け引きや先読みなぞ、わたしにわかるわけがないが、北朝鮮政府も「軍事演習である。ウチの勝手である」と言っていることだし、「ああ、そうだったんですか。まあ、頑張ってください。じゃあ、また。あはは」と、関係各国、いっせいに柳と化したら…

ミサイルニュース

北朝鮮のミサイル発射をめぐる騒動は、多少落ち着いたのだろうか。そうでもないのかな。 今回については日本を飛び越えたわけでもなし、日本の領土や領海に落ちたわけでもなし、ヒステリックに大騒ぎするほどのことでもないと思う。 ミサイル飛ばしたってい…

迷惑について

昨日、列に並ぶのも、後ろに並ばれるのも苦手だ、という話を書いた。 ――というより、途中から妙な不器用自慢になってしまったが、まあ、わたしは物をつかめただけで頭の中に「Good job!」のサインが点るくらいだから、仕方がない。 さて、列に並ぶのも並ばれ…

並ぶ

列に並ぶ、ということが嫌いで、旧・ソ連邦に生まれなくてよかったなあ、と思う。 肉を買うのにいちいち長ーい列に並ぶなんて、とてもやってられない。 前にも書いたが、ファーストフード店のような代金先払いの店で、後ろが列になっているのにメニューを見…