今日は、いささかバッチい話。その手の話が嫌いな方はご遠慮いただきたい。
ここのところ、風邪をひいていて、なかなか抜けない。
といっても、症状は大したことがなく、頭がちょっとぼわっとするのと、痰がからむ程度である。
頭のぼわっ、のほうは、元々、ほわっとした頭なので、大差ない。仕事もいつものペースだ――ということは、いっこうに進まない、ということなのだが。
それより、痰のほうがわずらわしい。
皆さんは痰をティッシュに出した後、見るだろうか。
わたしは見る。
そうして、黄色いぬるぬるが大量にあると、「おお!」と、なぜだか、ちょっとうれしくなる。
透明な痰に黄色がぽちぽち、くらいだと、「なーんだ。チッ」と舌打ちする。
どうもよくわからない心理だが、まあ、ブチッと抜いた鼻毛が長かったり、巨大な耳垢がとれたりすると、うれしくなるのと同じようなものなのだろう。
実にスケールの小さい話をしている。
しかし、考えてみれば、痰というのは大したものである。
痰は体の防御反応の一種だろう。
膿と一緒で、外から入ってきたバイ菌を、「おら! 簀巻きにしちまえ!」と体が外に放り出すのである。
だから、黄色い痰が多いということは、バイ菌が暴れているということでもあるが、一方で体がそれだけ頑張っている、ということでもある。
わたしはいわゆる蒲柳の質で、子供の頃から丈夫なほうではない。
体の防御力が弱いわけだが、逆にいえば、オンボロ砦に立て籠もって、敵を必死に跳ね返しているともいえる。そう考えると、涙ぐましいものがある。
あなたも、泣いてくれますか。
最初に「バッチい話」と書いたけれども、それほどでもなかった。
しかし、油断してはいけないよ。最後にこういうものが出てくるのだ。
「仙台名物・牛痰定食」
自分で書いて、気持ち悪くなった。
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「今日の嘘八百」
嘘百九十一 ナポレオンの肖像画の馬、あれは実は直立二足歩行の芸をしているところだそうだ。