2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

フナムシのいのち

動物の生き死にについて「同じいのち」(なぜかひらがなで書かれる)と言い出す人がよくいて、読んだり聞いたりするたびにおれは困ってしまう。 犬猫のようにペットとして飼われている、というか、人によっては家族のような存在になる動物なら、まあ、気持ち…

タイフーン期

表現の分野でも科学技術の分野でも、短期間に物事が非常に進んで、面白い出来事が次々に起きる時期というのがある。仮にタイフーン期とここでは読んでおこう。 たとえば、ロックなら1960年代。パーソナルコンピュータなら1980年代前半。インターネット技術な…

ちょっと

少し観察してみるとわかるが、日本語では言葉を弱めることが多い。おれも今、冒頭で「少し」と書いたけれども、「少しばかり」とか「やや」とか「もしかすると」などと言葉を弱めたり、ぼかしたりする使い方が多いのだ。「白髪三千丈」とか、「怒髪天を突く…

痒みの誕生

おれはアトピー性皮膚炎で、子供の頃から現在までおおよそ半世紀にわたってカイカイカイカイと掻いてきた。おれの人生は痒みとの戦いであったといっても過言ではない(過言だが)。 痒みという感覚は実に不思議で、最近の科学でもどういう仕組みで感じるのか…