2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ファイト一発

本にベストセラーとロングセラーがあるように、商品コピーにも瞬間最大風速の強烈なものと、長きにわたって使われ、浸透していくものがある。 リポビタンDのコピーは、言わずとしれた「ファイト一発」である。 マッチョな二人組が毎度、毎度、危機に陥っては…

セレブ/勝ち組負け組

・セレブ いつからはびこり始めたのだろう。 この言葉は、使われれば使われるほど、安っぽくなっていくのも面白い現象だ。その点、「ゴージャス」に似ている。しかし、ここでは深追いしない。 英語の「celebrity」から来ているらしい。さらに、「celebrity」…

頑張る

では、平成の言葉狩りを始める。 「何をエラソーに」と思うだろうが、ここはワタクシの王国だ。好きにさせていただく*1。 どうもこう、気に入らない言い回しというのがある。 昨日書いた「自己実現」というのも、ちょっとばかり引っかかる。なりふりかまわぬ…

メタファー

自己実現は置いておいて、大学時代に苦しめられた言葉がある。「メタファー」というやつだ。 授業によく出てきた。困って、辞書を引いてみたら、一言、「隠喩。」とだけ書いてあった。ゼツボー的な気分になった。 もう少し頑張って、今、「隠喩」を広辞苑で…

わからない言葉

文章をなりわいにしていながら、今ひとつ意味を理解しきれない言葉がある。 昨日、取り上げた「自己実現」というのも、平気な顔して書いておきながら、実はよくわかっていない。 自己が実現するって、どういうことだろう。我思う故に我あり。だったら、自己…

夢、成功、自己実現

本屋に行くと、自己啓発書と呼ばれる本がわんさとある。 「世の中の人は自己を啓発しまくっているのであるなあ」と感心する。 いっそ、古語を取り入れて、「世の人は自分を啓発しまくっている哉」と詠嘆してもいいくらいである。 もし、ああいう本が世の中か…

ナポリタンの謎

人と一緒のときはともかく、自分ひとりのときは、何となくお洒落な喫茶店を避けてしまう。 気後れするわけではないが、どうも、座っていてしっくり来ない。 古くさい喫茶店だと落ち着く。椅子がガタつくくらいがいい。 古きよき喫茶店を愛している、というわ…

守護霊

わたしはこう見えて(見たことないか)、冷感バリバリ、じゃない、霊感バリバリのほうである。 しょっちゅう、「ム。何か、悪いことが起きる」と感じる。 が、当たったためしがない。当たらない霊感バリバリ。実に無駄なことである。 虫の知らせ、というのも…

英会話教室

(NHK調の丁寧な口調で) エリザベス山田(以下、エ)「今日は英語の汚い表現について勉強しましょう。テキストの32ページを開いてください。最初の例です。“Goddamned!”」 馬場文子(以下、馬)「ガッドダームン!」 エ「ハイ、文子さん、ダームン、ではな…

いきなり比較言語学

罵倒語というのか、卑俗語というのか、「汚い言葉」というのがある。 「汚い言葉」といっても、「痰壺ジュルジュル」とか、「下水道逆流大噴出」とか、そういうのではない(うう。申し訳ない)。 日本語と英語では、「汚い言葉」の発想がかなり違うんではな…

マンションの名前

例によって、「他人事にはポジティブ」という気質が出て、建築設計事務所の耐震強度偽装問題はバレてよかったじゃないか、と思うのである。 バレないまま大地震が来たら、大変なことになっていたろう。天網カイカイ、痒くてたまらず、というやつだ。 ――など…

野良島

外来種が日本の生態系を破壊する危険性が叫ばれている。 この「〜が叫ばれている」という言い回しを見ると、クールで非情なこのオレが、つい笑ってしまう。どこかに、「外来種が日本の生態系を破壊する危険性だァ〜!」と、わめいているやつがいるのだろうか…

風評被害2

風評被害というのは、内容がもっともらしい話で、しかも人々が興味を持つ話題でなければ成立しない。 例えば、 ・俺、実は女なの。 と書いたところで、わたしについて興味を持つ人は限られているだろうから、いっこうに広まらないのだ*1。 もうひとつ条件が…

風評被害

風評被害というのがあって、これは誰に責任があるのか、特定できないところが厄介だ。 刑罰というのは、建前としては犯罪者を教導するため、ということになっていて、まあ、そういう面もあるのだろうが、一方で見せしめの意味もある。犯罪抑止力とでもいうの…

歌詞

今日はわたしより若い方々には、あるいはわからないかもしれない話題。 まあ、世代の違いというものなので、血気盛んなセーショーネンのミナサンは、そこらへんで勝手にサカっていなさい。 わたしが二、三歳の頃だが、青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」が大…

皇室スマイル

皇室スマイルというのがあって、これはおそらく、ある種のテクニックだろうと思う。 実際に皇太子に接した人の話だと、皇太子は、一対一で向かい合ったときは別として、人からやや離れているときは、どこも見ていないような、全てを見ているような、不思議な…

消える日本語

電車の首吊り広告、じゃなかった、中吊り広告で見ただけなのだが、文藝春秋が「消える日本語 言葉とともに失われる日本人の魂」という特集を組んでいる。 ・文藝春秋12月号 ●立身出世(竹内洋)●愛社精神(御手洗冨士夫)●おはよう(鈴木健二)●ごちそうさま…

元号の候補

元号は、確か、中国の古典から言葉を選ぶのだったと思う。 元号もだいぶたまったはずだが、出尽くしてしまうことはないのだろうか。 まあ、中国の古典も相当あるだろうから、心配することはないだろうな。 中国の古典から、といっても、こういうのはたぶん、…

元号

最近は、以前ほど、元号が使われなくなった気がする。西暦を使うほうがずっと多いんじゃないか。 これはあくまでわたしの話だが、昭和の頃は、正月に「今年は1980年か」と思うのと、「今年は昭和55年か」と思うのが、ほぼ同じ比重だった。 今では、正月に「…

〜の国から〜を広めにきた

古今亭志ん生がよく使うフレーズに、「〜の国から〜を広めにきたような人」というのがある。わたしの大好きなフレーズだ。 「本当にいい人でね、もう、親切の国から親切を広めにきたような人なのよ」 とか、 「この大家というのがまた強欲なジジイで、まるで…

ポン

Jポップで呆れていたら、J文学というのが出てきて、もっと呆れた。5年ほど前だったろうか。 ある本屋(結構、有名な本屋である)で「J文学」というコーナーを見つけたときは、かえって、感動してしまった。「あ、本当にやるんだ」、と。 今日、「Jビーフ」、…

快楽の一次元的視覚化について

コムズカしげなタイトルをつけたが、なに、例によって、その場の思いつきで「コムズカしくしちゃるけん」と書いてみただけのことだ。 自慢ではないが、ではなくて思いっきり自慢なのだが、煙草をやめてから随分になる。 「煙草をやめてから」といっても、別…

続・品種改良

犬は、オオカミが家畜化したものだという。 こんな犬も、こんな犬も、元はオオカミだったというのだ。 人間のやることは、全く乱暴というか、凄じい。 ここから先は、例によって、思いつきで書き飛ばすので、一切、信用していただきたくないのだが、例えば、…

品種改良

遺伝子工学がどうのこうのとよく言われる時代だが、昔からの交配による品種改良にも凄いものがあると思うのだ。 例えば、こういうブタを見ると、「肉、取りてえ」という代々の酪農家の意志を、わたしは感じるのである。 ・内江猪 こういうのもいる。 ・大湖…

こういうところで「こんな夢を見た」と公表すると、精神分析という魔術によって、心の奥底に抱える不安やら、子供の頃、パパに買ってもらった仔馬が死んでしまったことやら、果てはチンチンのサイズまでバレてしまうらしい。 だから、本当はうかつなことを書…

元・藤沢周平の世界

山田洋次監督の「隠し剣鬼の爪」を見た。 安心して見られる時代劇で、思い返してみれば、山田洋次監督の映画で安心して見られない映画はないのであった。 「たそがれ清兵衛」に続いての、藤沢周平作品の映画化で、これも安心できる組み合わせだ。ストーリー…

ポジティブ、ネガティブ

昨日の日経新聞に、野球解説者の豊田泰光がこんなことを書いていた。 勝負強いバッターは「どうしたら打てるか」と考えるが、勝負弱いバッターは「なぜ打てないのか」と考える――。 わたしは野球選手ではないので、正しいのかどうかわからない。 しかし、リク…

鬼のように

誇張するための言葉というのは時代によっていろいろ出てきて、いろいろ消えていくのだそうだ。 今、消えてしまった誇張表現を思い出そうとしているのだが、何しろ、消えてしまったのだから、出てこない。頭の性能が悪いせいもあるのだろう。 ところが、「鬼…

部活動

中学・高校時代というと、わたしが凄まじい美少年だった頃のことである。 街を歩けば、すれ違う女性達が、「ああっ」、「ああっ」と次々に失神するので、往生した覚えがある。 何かの理由で、全校集会で登壇したときには、居並んだ生徒のうち、女子生徒だけ…

カレンダー

ブログの数が増えてきて、おそらく、ニッポン全国でさまざまな人が「もう11月かあ」というようなことを書くのだろう。 読むほうも、月が変わるたびに、あちこちで「もう3月かあ」、「もう6月かあ」、「もう10月かあ」と目にするものだから、さほどの効き目は…