2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

道と術

武芸では、最初、「〜術」と呼ばれたものが、「〜道」に変わる傾向があるようだ。 柔術は柔道に、剣術は剣道に、弓術は弓道になった。 柔道という呼び名を始めたのはたぶん、嘉納治五郎だろう。 剣道という呼び名はいつからだろうか。時代小説などで「剣術の…

普遍的田舎言葉

私が初めて気づいた疑問でもなんでもないのだが、テレビの時代劇で農民独特の言葉遣いがある。 「おら、これから一生懸命働くだ。そして、嫁っこさ、もらうだ」 とかなんとか、その手の口調だ。 あんな方言を使う地方はあるのだろうか。あるとしたら、どこな…

雨ニモ

雨ニモマケタ 風ニモマケタ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケタ ヤワナカラダヲモチ 欲ハアリ シバシバ瞋(いか)リ イツモヘラヘラワラッテヰル 一日ニ日本酒四合ト アブッタスルメト少シノ猿ヲ食ベ アラユルコトデ ジブンガカンジョウニ入リ ヨクミキキシテモヨクワ…

殺到

ホテルの前に現れたペ・ヨンジュンにオバハン達が殺到して10人も怪我した、という、痛いようなオモロいようなくだらないようなニュースを読んで、ふと思った。 男はなぜ美人女優が現れたら殺到しないのだろうか。 まあ、こういう男性と女性とか、ナニナニ人…

清原

どうも、このところ、巨人の清原の去就が話題になっているらしい。 巨人の試合はまず見ないし、そもそも今年、野球の試合を見たのは5試合かそこらだ。オリンピックの野球も、ニュースを除けば1試合しか見なかった。 プロ野球再編のドタバタを野次馬的に楽し…

いろは四十八組

江戸には町火消しの四十八組というのがいて、この制度は大岡越前がこさえたものなのだそうだ。 さらにその元となった進言は荻生徂徠によるものだそうで、自分でも何に感心しているのだかわからないが、感心はする。 意外なところに歴史上の有名人が登場する…

結果報告

昨日の日記(id:yinamoto:20041123 )で、シリアスっぽいキーワードを並べて、どのくらいの人が、はてなのキーワードからやってくるか、実験してみた。 この文章を書いている12:30現在で、これだけの人が来た。 ジェンダー 8名 ヘーゲル 2名 ドストエフスキ…

私は悪くない

この、はてなの日記では、キーワードのページから、その言葉の含まれる日記へとリンクが張られている。 たとえば、「オクターブ」というページを見ると、「『オクターブを含む日記』」として、昨日(11月22日)の私の日記がリストの中に含まれている(今、「…

寝ていたと言わないやつ

人にはそれぞれ、いろんな種類の引っかかりというものがあるものだ。 例えば、寝ていたと言わないやつがいる。 電話すると、半オクターブ下のややかすれたスローな声で「はい……」と返事する。 「あ、ごめん、もしかして寝ていた?」と訊くと、急に半オクター…

目くじら

まったくもっていかんではないか、と、久々に怒り狂って思うのである。今、オレに近づくなよ、ヤケドするぜ! 何がって、新聞のベタ記事だったから、知る人は少ないだろうけど、昨日、こんなことがあったんだそうだ。 宮城県の浅野史郎知事が、宮城球場の改…

ナマコ

今朝の朝日新聞の「折々のうた」を読むと、大岡 信がナマコについて書いていた。 特に感動した部分を引用する。 ナマコは何とも名づけようのない生きものだったようで、日本では「コ」と呼んでいた。だから生のものはナマコ、海水で煮て干したものはイリコ、…

南港

昨日、某所で密談をしていて、大阪の南港の話になった。 その場にいた全員が、大阪についての土地勘をほとんど持っていなかった。かろうじて、私の親戚が大阪にいて、子供の頃、年に1回行っていた程度である。 先に断っておくけれども、これから記すことに、…

恥ずかしく思うこと

「ビゴーが見た日本人」(清水 勲著、講談社学術文庫、ISBN:4061594990)は、なかなか面白い本だ。 ビゴーはフランス人の画家・漫画家で、明治15年から明治32年まで日本に滞在した。 侍(日本人)と中国人が両岸で釣りをしていて、それを橋の上からロシア人…

アドリブ2

私が文章で一番影響を受けたのは、ジャズ・ピアニストの山下洋輔のエッセイだ。影響を受けたといっても、もちろん、あんなに躍動感のある文章を書けるわけではないけれども。 その他にも、いろいろと文章は読んできたから、いろいろなものが入り交じって、ス…

アドリブ

いつも言い訳のように同じ言葉を書いているけれど、この日記は出たとこ勝負で記している。 なーんとなく、「こういうことについて書こう」というのは最初にある。しかし、あらかじめきちんと流れや論旨を考えて書き始めることは滅多にない。 たいてい、アド…

人の縁

一昨日の日記 id:yinamoto:20041111 を読み返すと、どうやら私は生きていくうえでの根本を人とのつながりに置いているらしい。 ハッハッハ。いきなりそんなことを言われても困るだろう。私も困っている。まあ、聞いておくんない。 ドラマなんかで時々、病院…

妖怪

妖怪にもいろいろいるが、メジャーどころは、一つ目小僧、ろくろっ首、のっぺらぼう、唐傘おばけ、と言ったところだろう。 ハタと気づいたのだが、こやつら、確かに面妖だが、これといって攻撃手段を持っていないんじゃないか。 相変わらず、どうでもいいこ…

2コースの生き方

年金の給付水準抑制だの削減だの、保険料率の引き上げだのという話を聞いていると、先行き暗い気分になってくる。 少子高齢化が唯一の理由ではないだろうし、厚生労働省の出す数字がどのくらい信用できるのかわからない。しかし、少子高齢化の進み具合という…

なぜ笑えるのか

なぜ笑えるのかについて考えることと、笑うことは、別の話である。 人が笑う理由がわかったからといって、笑うことはできないし、たぶん、あまり笑わせる役にも立たない。 美人を解剖して美人たらしめている骨格を知ることと、美人と○○○○することは別なのだ…

五千円札

先日、樋口一葉のお札を千円札と間違えたせいでもなかろうけど、買い物をしたら、新しい五千円札が混じってきた。 今、しげしげと眺めているのだが、この樋口一葉の絵は怖い。 偽造防止の網目模様のせいだろうか、表情にまるで生気というものが感じられない…

国産信仰

今朝の朝日新聞から。 「香川県産小麦100%」をうたって香川県農協が販売した讃岐うどんに、豪州産小麦が80%使われていたそうだ。 「それはけしからん」と、私は怒り狂った。 ……わけではなくて、不正表示については関係各方面が、勝手に然るべく処置してい…

お札話の訂正

金曜のお札の話、完全に勘違いしていたので、訂正です。 千円札 野口英世 五千円札 樋口一葉 一万円札 福沢諭吉 土下座して、訂正いたします。 で、ですね、各お札の人選の基準というのがやはりあるようで、 千円札 偉くてとてもメジャーな人 五千円札 偉い…

喋る自販機

最近の自販機はよく喋る。 「〜を押してください」、「しばらくお待ちください」、「もう一度、やり直してください」、「操作が間違っています」、「もう一度、やり直してください」、「いい加減にしてください」、「ふざけているんですか」、「あなたは馬鹿…

新札の絵

まだ生では見ていないが、新しい千円札に樋口一葉の肖像が刷られているそうだ。 別に文句はない。いい落としどころだと思う。 樋口一葉は、なかったことになっている二千円札を除けば、千円札以外には登場できないだろう。 貧乏だった人である。なりも粗末だ…

何をしたいのですか

世間一般に褒めそやされるタイプ、というのがある。 たとえば、頑張る人。努力する人。一生懸命な人。意志が強い人。夢を持つ人。 もっとも、実際に褒めそやしていいかどうかは、「何について」と「結果どうなったか」も含めて判断しなければならない。 例え…

引っ越ししてしばらく経つと、生活に型のようなものができてくる。 何時に起きて、まず何をして、という時間的なこともある。が、これは住居とは必ずしも関係がない。 面白いのは、空間と行動に関する型である。 なんだか、建築雑誌みたいな書き方だな。そん…

手続き

引っ越しをしてから10日くらいたったが、いやはや、各種手続きの多さにはうんざりする。 住所変更をしなければならない相手を並べると、 電気 ガス 水道 電話 携帯電話 プロバイダー 郵便局(郵便物の転送手続き) 銀行 カード会社 区役所 警察(運転免許) …

ちょっといい風景

「ちょっといい話」というのを誰が始めたのかは知らない。永六輔あたりが怪しいと睨んでいるが、証拠はない。 ちなみに、私は年をとったらBee七輔と名乗ろうと、今、決めた。佐藤栄作・B作みたいなものですね。 この日記で、「ちょっといい話」を書くことは…

行くもの来るもの

昨日に続いて、オヤジ・ギャグ問題について、である。 昔々、村上春樹がエッセイに(「村上朝日堂」だったか?)、ある程度年をとると、「そういうものだ」「それがどうした」が二大キーワードになってくる、みたいなことを書いていたようなおぼろげな記憶が…