2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

キリスト教と仏教

わたしの漠然とした印象なのだが、キリスト教の広い意味での布教や、改宗するしないという話になると、神を受け入れるか受け入れないか、スルドい切所に人は立たされるようである。 そうなると人は、なかなか「そうねえ、アハハハ」などと笑って誤魔化すこと…

京大の事務方は偉い

京都大学の折田先生像について書いたことがある(id:yinamoto:20070310)。 わたしは京大の卒業生でも何でもなく、ネット上であれこれ見て、書いただけだ。 かいつまんで言うと、折田彦市先生という方の像が、かつて京大の構内にあった。折田先生は、京大の…

イスト的

わたしはニヒリストであり、アナーキストであり、ついでにちょっとだけアクティヴィストでもある。今、証拠をお目にかける。 ニヒリストというのは、別に長い楊枝をくわえて、「フッ」などとせせら笑いする人間のことではない。 この世を虚無で塗りつぶそう…

ツボ

スター・ウォーズ・シリーズの最後「ジェダイの復讐」のラスト近くのムービーである。 作品としては3作目だが、一連のストーリーの中では6本目だから(ややこしいな)、全編のクライマックスと言っていいと思う。 ※以下、ストーリーの核心部分なので、白い文…

シソーの言葉

十代後半から二十代前半頃というのは、結構、哲学をはじめとする思想に、はまりやすい時期のように思う。 十代前半はムツカしい理屈に慣れていない。 二十代以降になると、仕事やなんだと忙しくなり、また現実の曖昧なところを曖昧なまま受け入れられるよう…

異相

日本史上、最も衝撃的な肖像画のひとつは、大村益次郎のそれではないかと思う。 明治維新期に日本の兵制改革を行った人だとか。会ったことがないので、詳しいことは知らない。 画像を加工したとか、肖像画家が意地悪したとかではなくて、実際、こういう頭だ…

詐欺

詐欺というのは随分、昔からあるのだろうと思う。 楽して食いたい、という気持ちは、多くの人にあるだろう。人類最古の職業が、春の大売り出しだとすれば、詐欺はその次か、その次の次くらいに生まれたのではないか。 中には、化粧を落とした顔を目にした瞬…

曖昧と微妙の間

いきなりで恐縮だが、「曖昧」と「微妙」は別のことを言っているように見えて、案外、同じ状況を指して使うことが多いように思う。 例えば、会議で部長が「いや、触っちゃいや! でも、ちょっとなら触ってもいーや。ハイ、今の笑うとこ!!」などと言い出した…

安倍首相になってみる

わたしは安倍首相の支持者でも何でもないが、辞めるに至った経緯と、その後の、多分に侮蔑を含んだバッシングに晒されている状況には、結構、同情している。 「一国の総理として政治空白を作った責任は重い」とか、「辞めるならもっと早くに辞めるべきだった…

土俵入り

わたしは相撲の土俵入りが好きだ。 土俵入りといっても、横綱のそれではなく、幕内力士全員でやるほうのである。 力士の紹介法としても優れていると思うが、何より、あの全員でやる仕草がいい。 手を打って、右手を上げ、化粧まわしをちょいと引き上げてから…

目で愛を語る法

「目は口ほどに物を言い」という。 あるいは、「京の五条の糸屋の娘、姉は十六妹は十四、諸国大名は弓矢で殺す、糸屋の娘は目で殺す」なんていう文句もある。 しかし、仲がよほど深まれば別だが、普通、目だけで愛を伝えるのがなかなか難しいことは、ご案内…

講談・阿部一族

まずは、「阿部一族」冒頭である。 ・阿部一族の内「忠利の病」 寛永十八年だから、1641年である。大坂夏の陣から16年、島原の乱から3年、武家社会にはまだだいぶ殺伐とした空気が残っていたかもしれない。 病を得た忠利は死に、十八人が殉死した。藩主の座…

講談をやってみる

相変わらず落語をよく聴いているが、近頃はちょこちょこと講談も聴くようになった。 といっても、今の講釈師はよく知らないので、戦前(よく録音が残っていたものだ)から昭和三十年代くらいのものをCDで聴いている。 普段、「なんちゃったりして〜」などと…

謎の東京言葉

東京言葉といっても、下町のほうの「まっつぐ行って」とか、「てのごい(手ぬぐい)」とか、「八百屋おひち(お七)がしぃ(火)つけた」という言葉遣いのことではない。 だいたい、東京の下町言葉なんて、日常生活の言葉としてはほとんど滅びてしまったので…

下品な話

今日は下品な話。 安倍首相が唐突に辞意を表明したものだから、世間は大騒ぎのようである。 しかつめらしい顔をして、「無責任だ」とか、「政治家としての」とか言っているマスコミや評論家、コメンテーター(便利な肩書きだ)も、どこか騒ぎを楽しんでいる…

夢の中で、ハッハッハ、と人に笑われた。 目を覚ますと、目覚まし時計が、ピッピッピ、と鳴っていた。 とうとう目覚まし時計にまで笑われるようになったかと思うと、無念である。 夢というのは面白いもので、こういう「ピッピッピ」が「ハッハッハ」になると…

俳句のもじり

古池や蛙飛びこむ人助け 以前に作った、というか、もじった句である。結構、気に入っている。 助けられるかどうかはともかく、えれえ蛙じゃないか。 松尾芭蕉には、有名な「一家(ひとつや)に遊女も寝たり萩と月」という句もある。 「遊女も」と「も」にし…

先々のこと

わたしは、私鉄沿線の商店街のそばに住んでいる。 自宅で仕事をしているということもあり、昼間によく商店街をふらふらする(よろけてるわけではない)。 昨日もふらふらしていたら、小さな電気屋の前に、大型液晶テレビの段ボール箱が2つ重ねてあった。売れ…

大いなる時

今日はもろにシモの話。ボカシ一切なしである。 一週間の始まりからいきなり申し訳ない。その手の話が苦手な方はどこかで暇でもつぶしていていただきたい。 え、何? よっぽど暇じゃなきゃ、こんなとこに来ねえ? ア、ソウ。 誰のエッセイで読んだんだったか…

化粧の技術

わたしは化粧をしたことがないから(相当、悲惨なことになるのは目に見えている)、実際的なことはよくわからないのだけれども、あれはやはり、人によって、だいぶ技術が違うんだろう。 見ていると、いろんな人がいる。 薄化粧もあれば、厚化粧もある。整え…

行くと来る

英語はよくわからぬのだけれども、日本語で「行く」というところを、しばしば英語では「来る」、“come”と表現するのはなかなか興味深い。 例のウッフンアッハン方面でもそういう違いがあるようだが、それについては置いておく。 人を応援するとき、日本語で…

サムライ

時折、「私はサムライでありたいと思っている」などと言い出す人がいる。 もちろん、侍でありたいといっても、百姓を「下郎、そこに直れ」とケ転がし、女と見れば刀に物を言わせてかどわかし、蔵前通りで夜な夜な吉原通いの宿駕籠を捕らまえては御用強盗を働…

5分刻み

時間の捉え方、というのは人によって随分と違うもので、几帳面な人もいれば、ルーズな人もいる。 あるいは、地域差もあるのだろうか。 沖縄出身の友達は、東京に出てきたとき、「2時5分前にどこそこで待ち合わせ」という言い回しを聞いて、“そんな細かく……”…

数値に縛られる

現代社会はストレスと無縁でいられません、なんていう類の言い回しをよく聞く。まあ、確かに、いろいろとストレスのたまることは多い。 昔はどうだったかというと、わたしは昔の人でないからわからない。だいたい、昔ったっていつのことなのだ。 人間関係の…

酒の話・続

酒の話の続き。 こんな小咄がある。 ある人が酒屋の前まで来ると、ばーっと駆けて通った。 「どうしたんです?」 「いやあ、私ほど酒に弱い者はありません。酒屋の前で匂いを嗅いだだけで、酔っぱらってしまいました」 と、その息で、聞いている人のほうが真…

自慢になることではないが、わたしは随分と酒が好きだ。 もっとも、味にはさほど興味がなくて、まあ、あまり甘口の日本酒なんかは苦手だけれども、酒の種類や銘柄にこだわりはない。 正確には、酒が好きというより、ヨッパラって、ふわーっと楽な心持ちにな…