2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日本語文の特性 - 語順の自由さ

前回、日本語は修飾する言葉が先に来るせいで複雑な構造の文章を書くのに向いていない、述語が最後にくるので文を読み終わらないと理解できないと書いた。 しからば(鹿騾馬)、日本語は言語として劣っているのかというと、そう簡単には言えない。たとえば、…

日本語文の特性 - 修飾が先、述語が最後、の不便さ

おれはコピーライターという仕事をしている。広告宣伝の仕事はそれほど多くなく、主に企業に頼まれて雑多な文章を書いている。現代の代書屋である。 代書屋であるからして、文章に接したり、自分でひねくり出したりするのが飯のタネだ。飯のタネだから、日本…

方言の浸透と吉本

もうお亡くなりになったが、アートディレクターの長友啓典さんが大阪の笑いについて語るのを聞いたことがある。長友さんは大阪の出身(1939年生まれ)だが、戦後の大阪は今のようにお笑い全盛ではなく、日常会話も「まずは笑い」というふうではなかったとい…

ライト・プレイス、ライト・タイム・・・

宮崎市定著「中国史」を読んでいる。 中国史(上) (岩波文庫)作者: 宮崎市定出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/05/16メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 宮崎市定(みやざき・いちさだ)先生は、内藤湖南らの京都大学東洋史学を継承、発…