風評被害2

 風評被害というのは、内容がもっともらしい話で、しかも人々が興味を持つ話題でなければ成立しない。


 例えば、


・俺、実は女なの。


 と書いたところで、わたしについて興味を持つ人は限られているだろうから、いっこうに広まらないのだ*1


 もうひとつ条件があって、風評で語られる人物なり団体なりがダメージを受けなければならない。まあ、そもそも、風評“被害”だから、当たり前なのだが。


・○○銀行は、実は債務超過だそうだ。


 という噂は、預金の解約という形で○○銀行に被害が出る。


 しかし、


・あのコのことを思うと、ボクの小さな胸はつぶれそうなの。


 という噂は(噂にもならんだろうが)、いっこう、わたしに被害が出ないのである。つぶれたところで、「ダカラドーシタ」だからである。
 あるいは、


・あのコのことを思うと、アントニオ猪木の小さな胸はつぶれそうなの。


 というのも、アントニオ猪木が「どってことねっす」というタイプの人だから、おそらく被害らしい被害が起きないだろう。


 日本には、非常に噂、伝説の多い人・集団が3ついる(ある)。「日本三大噂の方々」と呼んでもいい。
 皇室、長嶋茂雄ガッツ石松である。


 この方々の素晴らしいところは、風評があっても、いっこうにこたえないということだ。そういうものからは超然としている。
 普通はなかなかそうはいかない。人なら小さな胸(か、巨大な胸か知らんけど)がつぶれるし、企業も意外とあっけなくつぶれてしまう。


 なお、皇室に関する伝説は8割が嘘。長嶋茂雄に関する伝説は5割が嘘。ガッツ石松に関する伝説は2割が嘘だそうである。


 今のも、嘘だけれども。


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*1:だいたい、自分で風評広めてどうするんだ、というハナシもある。