怒っているのは誰か

 前にも書いた気がするが、もはやおれの頭のなかは靄の森のなかなので、ご勘弁。

 大嵐などの異常気象、地震、火山の大噴火などが起きると「(人間の活動に対して)地球が怒っている」などと言い出す人がいる。

 聞くと、いつもムゥと萎えるような心持ちになる。陳腐な表現だし、そもそも人間の活動を地球が気に留めているのかどうかもわからない。

 人間の活動が散り積もって、地球が反応することはあるだろう。それは物理的反応、あるいは化学的反応、生物の集合としての反応であって、地球の感情表現ではない。というか、地球が感情を表現するのかどうかなぞ、人間ごときの分際ではわからない。

 どうして「地球が怒っている」などと考えるのだろうか。もしかしたら、地球は爆笑しているのかもしれんではないか。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/93/Stromboli_Eruption.jpg

「思わず、吹きました。」

(Wolfgangbeyer / CC BY-SA (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/))

 

「地球が怒っている」という類の表現をする人を見かけると、いつも思う。怒っているのは地球ではない。あなたである。