世の中、いろいろ次から次へと話題が出てくるので、もはや飽きられたんじゃないかと思うが、例のコロッケの話。あれ、いったい何だったのか。
最初、朝日新聞が一面で「コロッケに偽ミンチ」とデカデカ見出しを打ったときには、一面の割にはセコいニュースなので、思わず吹いてしまった。
「コマい話だねえ」
「ミンチだけに」
「うまい!」
と、ひとりで掛け合いをやって盛り上がったものである。
ところが、案外な大騒ぎになって、わたしは「えええ。だって、たかがコロッケ……」と驚いた。
まあ、原材料表示に嘘を書いたのは、いかん、と思う。
それは法律に従って然るべき処分を受け、ライバル・メーカーは以て他山の石とせよ、と、そんだけの話だったんじゃないか。
まあ、つつけばいろいろ余罪が出るもので、衛生方面の問題もあったらしい。それもいかん。腹を下した人が出たのかどうかは知らないが。
しかし、あんなに騒ぐほどの問題だったのか、というところが、どうも釈然としないのだ。
何だろう。人々のバッシング欲を煽ったのだろうか。だとしたら、尻馬に乗ってヤイノヤイノやるようで、あまりみっともいいことではない。
関係ないけど、新生物。
直立二足歩行する珍しい生物だ。
話を戻して、偽ミンチ。あれだけの騒ぎになったのは、買った人に「騙された!」という気持ちが強かったからだろうか。
しかし、だとしたら、豚肉を食べても牛肉だと思って満足していたわけで、その程度の性能の舌だったのだ、ともいえる。また、その程度の性能の舌だって別に何の問題もない。
ちょっとこう、コムズカしい言い方になってしまうが、「牛肉のイメージを消費していたのに!」という言い分もあるかもしれない。
それだって、「いい夢、見せてもらいました」と考えたら、それでいいんじゃなかろうか。
だいたい、今回の件では、豚がだいぶプライドを傷つけられたはずよ。
しかし、「ミートホープ社」というのは凄い名前だ。日本語に直せば、「肉の希望社」である。
英米で海外ニュースとして知った人、大笑いしたんじゃないか。
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「今日の嘘八百」
嘘四百七十七 イモのほうはジャガイモじゃなくてサツマイモだったとか。