2014-01-01から1年間の記事一覧

スポーツに舞を入れるな

おれは踊り、ダンス、舞踏の類いに関する感性があまりないらしく、それらを見て感動した覚えがほとんどない。ブレイクダンスなどで物凄い動きを見ると「おー!」と感心はするが、それは軽業的動きに対する感心であって、ダンスそのものとして楽しんでいるの…

無形文化遺産もほどほどにしてはどうか

インターネット上でちらりと見た程度だが、和装をユネスコの無形文化遺産(世界無形文化遺産と呼ばれることもあるが、「世界」をつけるのは間違いである)に登録しようという動きがあるんだそうだ。京都の業界団体が中心になっているらしいが、今現在、どれ…

物は言いよう

「物は言いよう」と言って、おれのスルドい直感によれば、これは現実世界はひとつであってもそこへの意味付け、価値観との合わせ具合はいろいろということによるのだろう。脳という解釈装置にどういう回路を作るかで見え方というのは変わってくるのだと思う…

一億総ナンタラ

おれの嫌いな言い回しに「一億総ナンタラ」というのがある。見たり聞いたりするたびに「そんな雑にくくるなよな。バーカ」と思う。 試しに、Googleで「一億総」と検索してみよう。出るわ、出るわ。一億総ツッコミ時代 一億総クリエイター時代 一億総自己ベス…

法への意識

先週、デンゼル・ワシントン主演の「マーシャル・ロー(The Siege)」とアル・パチーノ主演の「ジャスティス(...And Justice for All)」を見た。特に意識して見たわけではないが、どちらも法の意味、価値が映画の大きなテーマとなっている。 この2本に限ら…

物事の明るい面と暗い面と

まずは黙って次のムービーをご覧いただきたい(別にわめきながらでもかまわないが)。カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルで2013年のグランプリを獲ったダヴのCMである。 顔を見ないで、最初に本人に自分の顔について語らせ、それをもと…

年を重ねる

おれがよく抵抗を覚える言い回しに「年を重ねる」というのがある。 商品広告、例えば、化粧品などの広告コピーで「年を重ねる」と書くのは、まあ、わかる。「年をとる」とストレートに書くと嫌がられるからだろう。「年をとると、人間シワくちゃ、シワだらけ…

名前が覚えられない

名前を非常によく覚える人がいる。一度会って、だいぶ経ってから顔を合わせても「ああ、稲本さん!」などと声をかけてくれる。 おれは逆で、人の名前がなかなか覚えられない。「ああ、稲本さん!」と呼びかけられて、「ああ、どうも!」などと返すのだが、内…

ないものはない

先日、第一京浜を自転車で走っていたら、あるハンコ屋の看板が目に入った。 看板が目に入ったといっても、おれの目が看板より巨大なわけではない。誰もそんなこと気にしなかったろうが、一応、断っておく。 看板はだいぶ古いらしく、ペンキが剥げかかってい…

A=BならB=A

数学では、A=BならB=Aということは絶対の定理である。これが崩れたら、おそらく数学のほとんど全てが崩壊するし、下手するとこの世界まであっという間に粉々になってしまうかもしれない。 では、言語表現方面ではどうか。 例えば、佐村河内守氏はかつて「現…

だから日本人って素晴らしい?

百田尚樹の「『黄金のバンタム』を破った男」を読んだ。ファイティング原田についてのノンフィクションである。「黄金のバンタム」を破った男 (PHP文芸文庫)作者: 百田尚樹出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2012/11/17メディア: 文庫 クリック: 2回この商…

精米の不思議

六本木の東京ミッドタウンで開催されている「コメ展」の企画のお手伝いをした。アートディレクターの佐藤卓さん、文化人類学者の竹村真一さんディレクションで、こんな感じの展覧会である。→ コメ展 おれ自身は無知蒙昧なので、白痴は白痴なりに米についてい…

雪の色

物理化学気象現象方面の原理を全く無視して書く。 今年、2月に入って東京は二度、大雪に見舞われた。 おれは重たい雪がやたらと降る富山で生まれ育った。小学生時分までは雪が降ると心躍るところがあって、朝起きて外が一面の雪景色だとひゃっほーなどと思っ…

皇族とオンラインショッピング

相変わらずアホなことばかり考えている。 今朝、ふと思ったのは、インターネットでたとえばショッピングをする際、皇族の方々は入力フォームにどう記入するのであろうか、ということであった。別にインターネットを見ていたわけでも何でもなく、何の脈絡もな…

音楽と体験

ご存知の通り、音楽を聴くとき、人間は勝手なイメージを付加して聴きがちなものである。そのイメージによって体験がより豊かなものに感じられたり、ネガティブなものに感じられたりする。 おれがまだ凄まじい美少年だった頃、ボズ・スキャッグスの「We are a…

指と自分

木曜に、ギンザ・グラフィック・ギャラリーの佐藤雅彦+齋藤達也「指を置く」展に行った。 佐藤雅彦さんは有名なので今さらあれだが、かつて数々のヒットCMを飛ばした元CMプランナー/メディアクリエイターで、今は芸大の教授も務めている。名前を知らなくて…

秋葉原と祖父

相変わらず、土日は自転車で都内を徘徊している。 おれの家から上野方面へ向かおうとすると、中央通りを行くのが最も平坦で早い。 途中、秋葉原を通ることになる。ここがおれにとってなかなかの心理的難所なのである。 万世橋を抜けたあたりのビルの壁面に、…

政治思想について考える

いきなり物凄いタイトルである。皆さんも驚かれたろうが、おれも驚いた。 まあ、ネット上なんかでネット右翼はどうの左翼はどうのと醜いラリー(ただし、不特定多数参加)を見かける。あの右翼、左翼というくくりは何なのだろうか、そんな雑なまとめをして実…

効果のほど不明

土日は都内を自転車で徘徊していることが多い。そうして、時折、行政方面が掲示していると思われる謎のフレーズを目にする。 「非核平和都市宣言」とか「交通安全都市宣言」とか、ああいう堂々とした宣言ポールも不思議だが(宣言してどうなるというのだろう…

n次元にしか興味のない男達

「おれ、二次元にしか興味がないから」という言い回しがあるらしい。要するに、アニメかマンガの中の出来事にしか興味がなく、生身の女性(男性でも別にかまわないが)との恋愛はいらん、ということなのであろう。 まあ、考えてみればおれも似たようなもので…

狭い席の間を通る場合の礼式について

この間、帰省から東京に戻るため、特急に乗ったわけである。指定でとった席は窓側で、隣の通路側の席には妙齢のお嬢さんがすでに乗っていたわけである。グリーン車ではなく、普通の席だから前後の座席の間はさして空いていないわけである。しかも前の座席が…