2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

老婆心にまつわる考察

老婆心について考えているうちに、昔のSFに出てくるような、体にピタッと張りつくスーツに考えが至った。 のっけからそんなこと言われても困るだろう。わたしも困っている。 ままよ(Oh, mother!)、思い返してみよう。 老婆心とは、「余計なお世話」のこと…

骨は自分か

山田風太郎のインタビュー集「風々院風々風々居士」(聞き手:森まゆみ、ちくま文庫、ISBN:4480420959)を読んでいたら、こんな一節があった。 山田 (稲本註:自分の墓は)ああ、どうでもいいんだけどね。しかし散骨するちゅうわけにもいかんしね。やる方の…

散骨

散骨という葬送のやり方があって、火葬した後の骨を、海、空、陸にばらまく。 もっとも、陸にばらまく場合はいろいろ気をつけねばならず、面倒だからといって、夜中、塀越しに隣の家の庭にばーっと撒いちゃう、なんていうのはいかんようだ。ま、そりゃそうだ…

発見

さて、昨日、ちょっとした発見をした。 わたしのホームページには、「稲本喜則の座卓から」というタイトルを掲げているけれども、実際、わたしは座卓で文章を書いている。 昨日、座椅子から立ち上がろうとして、「よいしょ」と声を発しているのに気がついた…

不惑

四十歳、不惑の年であるのに、惑ってばかりである。 もっとも、食糧事情によるものか、教育・社会事情によるものか、現代の年齢は昔の1.5掛けだ、という説もある(悔し紛れもあるのだろうが)。 なるほど、昔の元服は十代前半から半ばだが、今は成人式が二十…

なぜ増えたか

なぜ強調する表現が増えたか、だけれども、ひとつには、日常会話からの影響が考えられる。 ブログやメールの文章というのは、口語に近い表現が多いじゃんよー。 たぶん、気軽に書けっから、ってのと、あれだな、書いたものがすぐ相手に届くように思うからだ…

強調表現

ブログがいつ頃から日本で広まったのかはわからないけれども、そう昔のことではないだろう。 せいぜい、ここ5年くらいではないか。 わたしは文章を書いては売り飛ばしてオアシをいただいているせいもあって、人の文章の書き方を割に興味深く観察している。 …

文字通り

「こいつらが日本語をダメにした」(ちくま文庫、ISBN:4480032630)という本があって、むちゃくちゃ面白かった覚えがある。 赤瀬川原平、南 伸坊、ねじめ正一が集まって、慣用句を文字通りに捉えて鼎談する。それだけなのだが、その内容が実にくだらなく、素…

本音なのか

柳沢氏は、「あとは(子供を産むよう)一人頭で頑張ってもらうしかない」とも言ったそうで、むしろこっちのほうが問題発言かもしれない。 ま、しかし、厚労相の立場からすると、年金にしろ、医療費にしろ、出生率は上がってもらいたいだろう。 「一人あたり…

一人歩き

柳沢厚労相が「産む機械」とやらかして袋だたきに遭っているが、あれはどうも言葉だけが一人歩きしているようだ。 「女性は子供を産む機械」と出会い頭に言われれば、そりゃあ、驚くし、女性は嫌な気持ちになるだろう。 わたしだって、「男性は子供を産ませ…

寄ったり引いたり

「人生はクローズアップして見ると悲劇だが、ロングショットでは喜劇である」というチャップリンの言葉がある。「カツオ節だよ、人生は」というわたしの言葉もある(擦り減る一方である)。 人は、寄ったり引いたり、その時々の状況や気分で位置を変える。寄…

笑い物

そのまんま東が宮崎県知事に当選した直後、新聞で、反対票を投じた70歳の地元女性の「宮崎が笑い物になる」というコメントを読んだ覚えがある。 へえ、そんな捉え方もあるのか、と思った。 まあ、そのまんま東は元・お笑いタレントだし、その中でもイジられ…