ブログがいつ頃から日本で広まったのかはわからないけれども、そう昔のことではないだろう。
せいぜい、ここ5年くらいではないか。
わたしは文章を書いては売り飛ばしてオアシをいただいているせいもあって、人の文章の書き方を割に興味深く観察している。
書き方を観察している、といっても、別に人がどんなふうにキーボードを叩いているのか、じっと見ているわけではない。誰もそんなこと思わなかったろうが、一応、注意しておく。
ブログが広まってから、日本語の文章表現はいろいろ変わりつつあるようだ。
アスキーアートの類も大きな特徴だが、もっと地味なところでも変化が見られる。
強調する表現の多用である。
例えば、
激しくうなずいた。
なんていう表現は、たぶん、インターネットが普及するまでほとんどなかったんじゃないか。
文字通りに捉えると、これは大変、疲れる行為である。
首の筋肉に、相当、乳酸がたまるに違いない。
今、わたしが書いた文章にも、「大変」とか、「相当」と強調する言葉が入った。
自分では意識していなかったけれども、気づかないうちに、強調しないでいられない体になってしまったのかしらん。
英語で言うなら、アイ・キャント・ストップ・キョーチョーイング。レイ・チャールズに歌ってもらいたかったね。
あるいは、
ちょーーーーーーーーーーーうなずいた。
なんて類の表現もあって、これはさすがに絵にできない。