言行の一致

 昨日の続き――というほどでもないのだが、雑誌や本の編集者というのは、どのくらい自分が手がけている仕事の内容を信じているものなのだろうか。


 例えば、昨日も挙げた、ジローラモさんの濃ゆさが印象的な男性誌「LEON」。


LEON


 わたしは中を一度しか見たことがないのだが、濃ゆい外人男性のモデルが黒いシャツを大胆に胸元まで広げて視線を投げかけている、という調子の写真が並んでいて、なかなか強烈なものがあった。
「少なくとも漬け物と味噌汁で育った人は真似せんほうがいいのだろうなあ」と感じた。


 実際に「LEON」の編集部に行ってみると、どんなふうなのだろう。男性の編集者が全員シャツを胸元まで広げ、肉食的香水のにおいがぷーんと立ちこめているのだろうか。
 想像すると、何かこう、地獄絵図、という言葉を思い出す。


 別の意味で興味を引く雑誌が「BIG TOMORROW」である。


BIG TOMORROW


 今月号の特集は「なぜかお金に恵まれない人、働かずに大金を手に入れる人。いったいどこが違う?――――お金の「不平等」克服法」だそうだ。


「僕の給料はこの先上がるのか? 下がるのか?」(記事にする前にまず編集長に訊くべきだろう)、「庶民がお金持ちに対抗できる! 1年で200万稼ぐ凄い投資術」なんていう特集記事の下に、「品格のある男・ない男」という記事もあって、なかなか妙な取り合わせである。


 それはいいとして、「BIG TOMORROW」の歴代の編集者の方々というのは、ちゃんとBIGなTOMORROWをつかんできたのだろうか? 投資で1年に200万稼いできたのだろうか? 気になるところではある。


 書籍のほうだと、ユダヤ人のお金持ちがいろいろ教えてくれる、なんていう類のジャンルもある。
 ああいう本を編集した人の現在というのも、興味が湧く。ちゃんとユダヤ人の教訓に従って、お金持ちになれたのだろうか。
 いやまあ、お金持ちになりたかったとして、の話だが。


 なお、立川志の輔師匠は、これまでに「ためしてガッテン」で取り上げてきた数々の健康法を、「そんなもの一度もためしたことがない」そうである。

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「今日の嘘八百」


嘘六百六 ユダヤ人のお金持ちによると、心得を説いた本を出すのも、お金を増やすための心得のひとつだそうである。