666

 今日はぞろ目の日である。


 2006年6月6日。


 2000年問題で何も学ぶことなく、西暦の千の位と百の位を省略してデータ管理的にまとめると、060606。オムオムオム。我ながらよくわからない。


 年の下一桁だけを取ると、666。ちんちろりんなら6倍いただきだが、世間的にはむしろ不吉な数字というふうにとらえられているのではないか。


 666が不吉な数字とされるのは、聖書の黙示録で666が獣の数字とされているからで、「ナンバー・オブ・ザ・ビースト! ギャオーン!!」という形でヘビーメタルの人々にも愛好されている。


 我々の世代だと、映画「オーメン」が、トラウマに近い形で印象に残っている人も多いと思う。
 悪魔の子とされる、主人公のダミアンという少年の頭に、生まれたときから666という数字が記されているのだ。


 ちなみに、ダミアンのひとつ上の兄の頭には665、そのさらにひとつ上には664。上に665人の兄姉がいる大家族である、というのは嘘。


 なお、今日、06年6月6日を記念して、「オーメン」のリメイク版が世界同時公開されるのだそうだ。
 宣伝しておいたので、配給元の20世紀フォックスさん、何かくださいな。


 郵便番号では、兵庫県川西市が666だそうだ。郵便物に、毎回、獣の数字が記されて届くわけで、住民のミナサンには何か釈然とせぬ思いがあるのではないか。


 ま、しかし、実際には06年6月6日だからといって、普段と何も変わることはないだろう――と思って、家のドアを開けたら、ダミアンが立っていた。


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「今日の嘘八百」


嘘百五十四 オーメンとアーメンならアーメンが勝つ。