温暖化・寒冷化

 地球温暖化について、特に知識を持っているわけではない。


「あったかくなっていいじゃないの、あはははは」とか、「シベリアでオレンジが穫れるようになるのかねえ」というのより、少しマシという程度だ。


 南海の珊瑚礁の島が水没しつつある、なんていうのをテレビで見ると、大変だなあ、と思う。
 しかし、それがどのくらい切迫した「大変だなあ」かというと、だなあ、という間延びした語尾が示す通り、あまり大したものじゃないのである。


 面目ない。


 人間の活動による温暖化が進んでいる(と言われている、としか、わたしには言いようがない)一方で、地球の気候は、これから氷河期に向かう可能性もあるそうだ。


 地球の気候は、寒い時期と暖かい時期が何万年単位で交互に来る。これは研究者の間でも異論がない。


 しかし、そこから先は諸説紛々らしく、まもなく、ほとんどいきなりのように氷河期になる、という説もあれば、いやいや、まだまだ何万年も間氷期は続くという説もある(ようだ)。


 さて、もしまもなく氷河期が来るとして、興味がわくのは、氷河期が勝つか、地球温暖化が勝つか、ということだ。


 もし氷河期が勝ったら、どうなるのだろう。


 京都議定書なんて蹴っ飛ばして、とにかくガンガン二酸化炭素を出しなさい、資源をどんどん使いなさい、ハイブリットカーに乗るのは罪悪です、昔のアメ車を乗り回しましょう、ということになるのか。


 交差点でクルマを止めると、横に白バイがやってくる。
「あー、君、今、エンジン止めたね」
「あ、すいません、つい癖で」
「ダメだよ、アイドリングしなきゃ。ハイ、免許証出して。1点減点」


 夏のオフィスの冷房は2℃にまで下げるよう、環境省が呼びかける。
 クールビズウォームビズなんて、過去の話。ネクタイを首から3本下げるのが、良識ある社会人の姿となる。