七転び八起き

 わたしの推計では日本人の18.6%が考えたことがあると思われるのだが、「七転び八起き」という言い回しに今ひとつ納得がいかない。七度転んで八回起きる、とはどういうことだろうか。計算が合わないように思うのである。

 図で考えてみよう。

 最後は、ただ起きるだけなのだろうか。そりゃ寝てただけじゃないか、と思うのである。

 まあ、最初に起きたんなら計算は合う。

 しかし、どうも釈然としない感じは残る。最初にただ起きたのを勘定に入れてもよいものだろうか。

 その点、「七転八倒」のほうは納得が行く。七回転んで、しかも八回倒れるのだ。まあ、相当にダメな人ではあるが……。

 図を見ていて、何やら身につまされる。特に最後のただ倒れた姿には哀愁と共感を覚える。さよならだけが人生ですね。