時期も何も関係ないが、NHKの紅白歌合戦。
あれ、もう視聴率を気にするのはやめたらどうか、と思う。
今どき、紅が勝った、白が勝った、なんて面白くもないし、世代も、興味もバラバラの人々が共通して知っている歌も、そうそう出てこないだろう。
もっとも、紅白をなくせ、とは思わない。
ゆく年くる年の視聴率を誰も気にせず、永平寺かどこかの鐘がゴーンと鳴れば満足なように、紅白はただテレビ番組の年中行事としてあればよい。
下手に視聴率を上げようと、若い世代に媚びて、全然ズレたことをやるのはやめて、サブちゃんや和田アキ子や川中美幸や谷村新司が何となく出ていればよい。
紅白は、大晦日にテレビをザッピングしたとき、誰かが歌っていれば、役目を十分果たしていると思う。
視聴者はそこでまたチャンネルを変えるかもしれないが、変えた先でもどうせ飽きるだろう。
再びザッピングして、NHKに戻ってきたとき、1、2分、誰かが歌っていたり、南極越冬隊(あ、向こうは夏か)からの映像が映ったりしているのを目にすれば、それでいいと思う。
年の瀬に何かを食ってるとき、いつものにぎやかでベタで古くさい番組がちゃんとある、という安心感だけで十分だ。視聴率を無視してそんなことをできるのはNHKだけだろう。
――と、ここまで書いてきて、視聴率狙いと「若者にアピール」の勘違い企画を別にすれば、紅白は今もう十分にそういう番組だなあ、と思えてきた。
人々が紅白をいろいろ揶揄したくなる理由は、視聴率低下ではなくて、視聴率低下を気にして媚びる切なさにあると思うのだが。
裸の王様は裸の王様のまま、媚びないでいたほうが、かえっていい。
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「今日の嘘八百」
嘘四百四十五 今年からオカマの桃組を入れた三つ巴になると聞きました。