「一寸の虫にも五分の魂」という言葉がある。
一寸だから約3cm。バファリンの半分はやさしさでできており、3cmの虫の5%は魂でできている、という意味だ(嘘だ)。
まあしかし、ナメておったらひどい目に会うということは、実際、あるわけで、そこらへんの犬をケ飛ばしたら噛みつかれたという経験は誰にでもあると思う(ないか)。
今日、紹介したいのは、「・」(ナカグロ)と「☆」(星)だ。
いや、つまらんやつらだよ。
「・」は言葉と言葉を区切るか、箇条書き、「・・・」と並べて余韻を表現することくらいにしか使われない。
「☆」はちょっとしたアクセントになる程度だ。
ところが、アナタ、こやつらがタッグを組むと、世の中、メチャメチャ軽薄になるのだ。
例えば、今朝の朝日新聞一面の見出しで見てみようか。「紀子さま ご懐妊」というのがどーんと来ているわけだが、
紀子さま ご・懐・妊☆
と、箸が転げてもおかしい娘どもの、箸が転げておかしいレベルのメール文体になってしまうのだ。
まあ、ご懐妊自体は結構なことだから、軽薄とはいえ、楽しげなイメージになるのはかまわないかもしれない。
しからば、その下にあったこの見出しはどうか。
皇室典範
改正 慎・重・論・広・が・る☆
ナニヲ浮カレテオルノデアロウカ。
全く、「・」と「☆」だけで森羅万象、よく言えば肯定的、悪く言えばパーになってしまうのである。
同じく一面にあった見出し。
高速道
全・線・を・建・設☆
これでは建設がウレしくてしょうがないみたいだ。
あとは、
いま、会いにゆ・き・ま・す☆
とかね。まあ、ラブラブで結構じゃないか。
でも、最後に「貞・子☆」と書いてあったりして。
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「今日の嘘八百」
嘘五十一 ほっとけない、そこらへんの人のまずしさ