ショルダーと呼ぶのだろうか、テレビのニュースショーやワイドショーで、映像のひとすみに見出しのようなものが付くことがある。
「有名料亭の元板前 内部告発!」とか、「衝撃! マグロが食卓から消える日」とか、まあ、そんなやつ。
ショッキングな話とか、不安を煽る(番組側としては煽りたい)内容の場合、デザインもわざと荒らしたり、不定形の模様をあしらったりして、いかにも「これはヤバい話ですよ」というふうに感じさせる。強調する。
とかね。
しかし、アレ、実は内容なんて関係なくて、ああいうデザインさえ使えば、自動的に不安を煽ることができるんじゃなかろうか。
別に驚愕するようなことではないのだが、こういうのが画面の片隅に出ると、何となく、あ、エライことなんだ、というふうに感じてしまうんだから、人間というのは凄いんだか、馬鹿なんだか。
容疑者が弁護士と接見するのは当たり前で、むしろ接見しない、接見できないほうが異常なのだが、こういうものを見ると、何かこう、反射的に行間を読みとろうとしてしまう。
そうして、ニュース映像につい見入ってしまうわけだ。
つまり、「エライこと」の気分は、ある程度、でっちあげられるんですね。別にヤラセとか、そういうことではなくて。
これらの見出し、画像編集ソフトでテキトーに作っただけなんだが、同じような手法を使うと、日常を衝撃的に、ドラマチックに盛り上げることができそうだ。
営業の人が昼間に会社に帰ってきたって何の問題もないわけだが、こういうニュース・ドラマ世界に入り込んでしまうと、思わぬ波紋を投げかけてしまう。白昼の帰社、許すまじ、という空気になる。
「♪売って〜くるぞと勇ましく〜 誓って会社を出たからは〜」
最前線の営業さん、ありがとう。
あるいは、こんなのはどうか。
いや、確かにこんなことが発見されたら、大ニュースになるだろうけれども。その瞬間、ほとんど全てのテクノロジーは足元から音を立てて崩れ去るわけである。4×7とかのせいで。
事件は、ありとあらゆる場所に起きる。このことを忘れてはなるまい。
2年3組的には、大変な問題なのであろう。
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「今日の嘘八百」
嘘七百六十二 太宰治を銀座のバーで撮った有名な写真は、実は太宰がスカシっ屁した瞬間を見事に捉えたものだそうです。