面倒くさがりは救われない

 自慢にならないが、わたしはたいそうな面倒くさがりで、どうかすると飯を食ったり、ウンコをしたりするのさえ、面倒くさく感じる。

 昔話では、三年間寝ながら思案した末に灌漑だかなんだかリッパなことを成し遂げてしまう三年寝太郎より、都にのぼって歌を詠んだだけで出世してしまうものぐさ太郎のほうにシンパシーを覚える。

 今朝の新聞の広告に次のような書名を見つけた。

面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則

 わたしが思ったのは、「55も法則を覚えなきゃいけないなんて、面倒くさい……」であった。そもそも本屋に買いにいくのが面倒くさい。

 面倒くさがりは救われないと思うのである。ま、怠惰であることの幸せってのもあるんだけどね。