開会式・閉会式

 今回のオリンピック、パラリンピックをおれは個人的にボイコットしているのだが、世界からの反応はいまだない。当たり前である。

 ボイコットと言っても、せいぜいテレビや記事を見ないというだけなのだが、それでもSNSや目に入ってくる記事タイトルなんかで何が起きたかは何となくわかる。

 オリンピック、パラリンピックともに開会式・閉会式(パラリンピックの閉会式はまだだが)の評価が低いようだ。ありていに言うと、長すぎる、つまらない、と、そういう意見が多い。

 おれは北京オリンピックの開会式を見て、「頑張って我が国のプレゼンテーション!」的で大仰な内容に嫌気がさしてしまった。以来、オリンピックの開会式をリアルタイムでは見ていない。しかし、ロンドン・オリンピックの開会式はYouTubeでいくつか見た。あれはよくできていたと思う。

 まあ、しかし、根本的な疑問として、なぜオリンピック、パラリンピックの開会式や閉会式をショーアップしなければならんのか、とは思う。お祭り気分を盛り上げたいというのはわかるが、せいぜい1時間くらいで、ワッショイワッショイ的なにぎやかしをすればそれでいいんではないかと思う。

 1965年の東京オリンピックの開会式を見ると、そのあまりに厳粛というか、堅苦しさに逆に驚いてしまう。選手の入場行進は軍事パレードみたいだし、県の競技会や国体の国際版のようにも見える。その当時の少なくとも日本にとってオリンピックとは運動大会以外の何者でもなかったのだろう(戦争を終えてわずか20年、占領からあけてせいぜい10年ちょっと、国際舞台への復帰という高揚感もあったのだろうが)。あそこまで厳かに緊張感持たせる必要もないが、今のオリンピックはエンターテインメント的ショーアップが過ぎるようには思う。

 おれには実は開会式について腹案がある。スタート直前に、会場に大量の蚊を放つのだ。選手、観客の血を蚊がやれうれしやうまやと刺しまくり吸いまくり、参加者は全身掻き毟ってカイカイ式。駄洒落じゃないか。スイマセン、スイマセン、スイマセン。