国家対抗運動会

 時期外れのいきなりの話題だが、おれはオリンピックがあんまり好きではない。

 昔はそうでもなかったのだが、ここ10年以上、なんだかいやな感じだなー、と思うことが多くなって、あまり見なくなった。

 何がいやかというといろいろあるのだが、建て前が多いところが特にいやである。オリンピック精神とか、聖火とか、世界平和とか、実態と離れた虚飾に見えてしようがない。

 サッカーのワールドカップや、世界陸上世界水泳等々の世界大会はそうではない。あくまで競技がどーんと真ん中に置かれていて、目的は試合である。ところがオリンピックは「スポーツを通じて〜」と、通じて、が入ってくる。邪魔である。おまけに国家の威信とか国民の誇りとか、競技選手以外の人々の自意識まで絡んできて(まあ、サッカー・ワールドカップにもそういうところはあるが)、なんだかうるさい。

 オリンピックの競技自体は面白いし、選手のパフォーマンスも心打たれることがある。しかし、オリンピックという「箱」はなにやらうさんくさい。スポーツと平和は別物である。

 いっそ、「オリンピック」という名称をやめて、「国家対抗運動会」と名乗ったらどうかと思う。2020年度東京国家対抗運動会とか、2024年度パリ国家対抗運動会とか、国際国家対抗運動会委員会とか、よほど目的が絞れていいと思うのだが。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e0/14-01-10-tbh-015.jpg

国際国家対抗運動会委員会 トーマス・バッハ会長

Ralf Roletschek, CC BY 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/3.0>, via Wikimedia Commons

 

 あとは、あの競技とはあんまり関係なくなってきた開会式の演出もやめたらどうかと思う。我が国バンザイ的な演出が多く、やたらと長くてうんざりする。

 まあ、これはおれがあんまりお祭りが好きじゃないからかもしれないが。