自意識過剰メン

 我が国はこうである、ということに過敏な人がいて、自慢したり、卑下したり、なかなかに忙しい。日本は世界の人が最も〇〇する国である(〇〇のところは憧れるとか、行ってみたいとか、いろいろである。信憑性は置いておく)、と聞いては有頂天になり、日本は海外(と言い条、そのココロは欧米のことであってその他の国々は含まない)に比べて◯◯なところがダメである、と聞いてはやっぱりな、ワシもそう思っとったけん、我が国の習慣はいかんともしがたいものですたい、とまあ、方言にまるで一貫性がないが、自国を貶める暗い喜びに浸る。

 歴史方面の話になるとこの傾向は甚だしくなって、鼻高々になったり、ああ駄目だ駄目だ全く駄目だと蹴落としたり、起伏が激しい。いわゆる右左(乱暴な区分けだが)の人々に日露戦争から日中・太平洋戦争のあたりの話をさせれば、たいがいはあっという間に激昂して掴み合いの喧嘩になる。

 自慢史観であれ、自虐史観であれ、チョット自意識過剰なんじゃないか、とおれなんぞは思う。

 おれがおれがおれが、となるのが我の強さで、おれはおれはおれは、となるのが自意識過剰である。どちらも世間的にはみっともないのであるが、我が国の話となるとなぜかそうなる人が多い。日本は日本は日本は、の自意識過剰メン(&ウィメン)。もう少し醒めた目で見ればいいのになー、と思うのだが、なかなかそうもいかんのかにぃ、習い性になると。