米国企業の名前について考える

 絆創膏で有名なJohnson & Johnsonというアメリカのメーカーがある。こないだふと思ったのだが、あの社名、アメリカ人からすると、どんな感覚なのだろうか。
 よく知らないが、おそらくJohnsonさんとJohnsonさんが創った会社だから、Johnson & Johnsonなのだろう。
 調べてみると、「Johnson」はアメリカでは2番目に多い名字だそうだ(→names.mongabay.com)。一方、日本で2番目に多い名字は「鈴木」だそうだ(→名字由来net/)。
 ということは、Johnson & Johnsonはアメリカ人にしてみると、

鈴木と鈴木

 みたいな感じなのかもしれない。
 あ、血が出た。手当しなければ。救急箱から取り出したバンドエイドの箱。そこには赤い文字でブランド名が記されている。「鈴木と鈴木」……。
 プロクター&ギャンブル社はどうだろう。これも、どうやらプロクターさんとギャンブルさんが創った会社らしい。
「Procter」は結構珍しい名字らしく、アメリカでは第16,810位。日本の第16,810位は「麦沢」さんである。「Gamble」はProcterほど珍しくはなくて、アメリカで第981位。日本の第981位は「小高」さんである。
 すなわち、Procter & Gamble社はアメリカ人からすると、

麦沢と小高

 ということになる。ガンバレ。麦沢と小高だって、世界的大企業になれるのだ。
 なお、Procter & Gambleは略して「P&G」と表記されることが多い。さしずめ、「ムとコ」といったところか。あるいは、日本語の略称習慣に従うなら、「麦小」(むぎしょう)かもしれない。
 金融グループのモルガン・スタンレーはどうか。
「Morgan」はアメリカで第57位で、日本では「中山」にあたる。「Stanley」は第228位で、日本では「宮下」。すなわち、Morgan Stanleyは、

中山宮下

である。
 中山宮下投資銀行。あるいは、三菱UFJ中山宮下証券。どうも名門金融グループという感じがしない(もちろん、中山さん、宮下さんのせいではありません)。
 なお、リーマン・ブラザーズの破綻に端を発する2008年のリーマンショックは、アメリカ人からすると、

福留ショック

 である。