戦術の綾

 野球に慣れている人なら、0-1で負けていて1アウト2塁3塁という状況を見れば、すぐにプレーの選択枝が思い浮かぶ。
 そうやって、戦術、選手の動きを予想して、実際のプレーと引き比べるのが楽しい。


 逆に言うと、ルールさえわかっていれば球技を見て楽しめるかというと、そういうわけでもないのだ。


 わたしにとってはアメフトがそうで、ルールはだいたい知っている(と思う)。
 しかし、状況と戦術の綾がよくわからず、見ていて、「もう少し駆け引きがわかれば面白いだろうになあ」と思う。


 野球、アメフトがヨーロッパで今いち普及しないのは、ルールのややこしさと、戦術の複雑さのせいではないか。


「他にもいろいろ面白いスポーツがあるからさー。今さら、そんなややこしいスポーツ、いらんわ」
 とまあ、そんなところだと思う。


 球技好きのヨーロッパ人がアメリカに引っ越したら、結構、困るんじゃなかろうか。
 バスケットとアイスホッケーは、まあ、見ているだけでも何となく面白いだろうが、野球とアメフトを見ても、「何で今、大騒ぎになっているんだ?!」と不得要領に陥るだろう。


 イギリス出身のエリック・クラプトンは、野球とアメフトを楽しんでいるのだろうか。


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「今日の嘘八百」


嘘二百四十五 クリケットが国際的に普及しないのは、本当は服装がダサいからである。