美しい柔道

 まあ、しかし、わたしも組んで投げない柔道はあまり好きではない。“柔道っぽくないなー”と感じてしまう。


 タックルして足を取って倒すのを見ると、レスリングじゃないんだからさー、と思う。レスリングはレスリングで面白いのだが、両者が似てしまうのはつまらない。


 こういうことというのは、柔道が、ポイント制によるスポーツ化を図った以上、仕方のないことなのかもしれない。
 であるならば、日本柔道の側も「柔道は勝ち負けばかりでない。美しさも重要だ」などと言っていても仕方がないのではないか。


 足を取って倒した技は、組んで投げた技の半分のポイントにするとか、ルール変更して、シュパターン的な投げが増えるように、国際柔道連盟に働きかけない限り、心がけを説いてもしょうがないように思う。