共産党の人々

 街を歩くと、選挙ポスターに出くわす。日本共産党のものもあって、結構若い候補者の顔が出ていたりする。

 この若い人も社会主義共産主義を理想としているのであろうか? とちょっと興味が湧く。

 社会主義がうまくいかないということは、1990年前後のソ連や東欧諸国の崩壊ではっきりした。労働者が生産手段を所有する、という建前は、結局、国家あるいは官僚が生産をコントロールするというかたちに変わらざるを得ず、そうすると労働者は言われたように働くしかなくなり、やってらんねーなー、的な態度になって、すこぶる効率が悪くなる。研究開発だって一部しか行われないから、自由主義諸国との競争でだんだん遅れをとるようになる。

 現在も社会主義を標榜している国はあるけれども(中国とか)、その実態はいわゆる社会主義とは違っている。今、昔ながらの社会主義をまがりなりにも続けているのは北朝鮮くらいか。しかし、あそこは人々の生活が悲惨なようである。

 ・・・というような過去や現在を見てもいるだろうに、なぜあえて共産党に入党するのか、知りたい気がする。

 少し前に共産党の綱領を読んだら、いまだに「生産手段の社会化」などと言っていて、驚いてしまった。共産党の選挙ポスターに載る若い候補者の人たちも生産手段の社会化を理想としているのだろうか。

 なぜ共産党に入ったのか、どんな経験をしているのかなど、若い共産党員に焦点を当てたインタビュー集があったら、案外と面白いかもしれない。