エコ、エコと言われると、つい斜に構えた見方をしたくなるのは、もっぱらわたしがへそ曲がりだからであるが、まあしかし、泥棒にも三分の理……はちょっと違うか、ま、自分ではちょっとは理もあると思っている。
先日、こんなような自己紹介文を読んで、それはどうよ、と思った。
休日には、地球にやさしい愛車プリウスで全国各地を走り回っています。
地球にしてみりゃ化石燃料を使おうが二酸化炭素をばんばん排出しようが、痛くも痒くもないんではないか、という問題はちと置いておく。
プリウスが低燃費であっても、走れば化石燃料を使うわけで、走り回るというのは環境問題方面であまり自慢できんのではないか、と思うのだが、いかがだろう。
例えば、女を食い物にしている男がいて、女に貢がせている。これまで月に40万円を貢がせていたのが、「今月から30万円でいいぜ」と言い出した。でもって、「おれって女にやさしいなあ!」と自惚れるのが、すなわちプリウス氏の「地球にやさしい」とおんなじではないか。と、かように思うわけであります。
あくまで従来の地球環境になるべく当たらず障らずという観点からだが、エコカー(うさんくさい呼び方だ)というのは、あくまで「ちっとだけまし」というものだろう。