不倫という言葉がいつから広まったのか、きちんと調べたわけではないけれども、1983年のテレビドラマ「金曜の妻たちへ」あたりかららしい。
当時生まれた子供達は今、二十代前半か……。軽く気が遠くなる。
不倫、ねえ。
よく「いつも恋していたい」とか、「いつまでも恋する気持ちを忘れないように」という類の言い回しを見かける。
一方で、実際の不倫はよってたかって叩かれることが多い。
そこんとこの矛盾は、世間的にはどうなっているのだろうか。
矛盾しないようにするには、「いつも夫に恋していたい」とか、「いつまでも妻に恋する気持ちを忘れないように」という解決策もあるだろうけど、それも随分、無理を強いる気がする。
単なる思いつきだが、「いつも恋していたい」の類の言い回しは、化粧品や服が売れないとうまく回らない世の中だから、出てくるんじゃなかろうか。
人がコーフンしているときは、衣食住のうちの衣食がよく売れそうだ。宿泊施設も入れれば、住だって売れる。
化粧品メーカーやアパレルメーカーが黒幕だというわけではない。
不急のものをたくさん売らねばの娘(相変わらずネしか合ってない)という風潮がめぐりめぐって、渡辺淳一なぞを経由しつつ、不倫方面へとなだれ込むのではないか、と思うのだ。
イメージに踊っている、踊らされている部分もあるのだろう。