エンジン

 サラリーマンの方の中には、1月4日、5日と休んで、今日が仕事始めという人も多いのではないか。


 わたしも以前はサラリーマン(しかし、定着しているとはいえ、この言葉、凄いね。「給料男」、「俸給人間」だ)で、その頃の記憶では、仕事始めの日というのはすこぶるやる気が起きないものだった。


 もし他の人も似たり寄ったりなら、1年で最も労働生産性の低い日かもしれない。


 ま、クルマと一緒で、しばらく放っておくと、エンジンがかかりにくいということなのだろう。
 擬音で表現するなら、ウィィィィ、ウィィィィ、ウィィ、ウィィ、ウィィィィィィィ、ブルン、ブルン、ブルブルブルブル、ブルル、ブルル、ブルルゥ、ブル、ブルプスプス、プス、プスプゥ〜、とだらしない。


 ついでに比喩を続けると、仕事にも、ハンドルやギア、ブレーキがある。


 ハンドルはわかりやすい。取りかかっている仕事をどういうふうに持っていくか、判断することだ。


 ギアについては、ちょっと強引だが、たとえゆっくりでもトルクでぐいぐい押すときもあれば、シフトアップして、勢いだけでさっさと仕事を片づけるときもある(高いギアのときのほうが油断しているのか、思わぬ事故を起こしやすいので、注意が必要だ)。


 もちろん、時にはブレーキをかけて、全体を見直してみることも必要である。


 ――何だか、新聞の安い社説みたいな書き方だな。


 わたしの正月はといえば、4日まで休んで、5日、6日と仕事をした。7日は休んで、昨日も仕事。


 別に忙し自慢をしたいわけではない。たまたまいろんなものが重なっただけである。


 しかし、仕事していても、なかなか波に乗れない。ちょっと手をつけては何かに逃げてしまう。


 自分でブレーキを踏むというより、勝手にエンジンブレーキがかかってしまう感じである。まあ、ポンコツだしねえ。

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「今日の嘘八百」


嘘三百二十四 青ひげと赤ひげがコンビを組んで、マッチポンプ的商売を始めたそうだ。


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