わたしと作文〜その3

 昨日、小学校の時分は、原稿用紙三枚の作文を書くのに難渋した、という話をした。書くことが三枚分も見つからなかったのである。


 考えてみれば、「本を読んだ感想を原稿用紙三枚に書きなさい」と言われたら、こうすればよかったのである。



 まるで一休さんの頓知だが。


 なお、この写真一枚撮るために、わざわざコクヨの四百字詰め原稿用紙を買ってきた。消費税込み¥126ナリ。
 余った原稿用紙は使うアテがない。こうして、地球の森林資源は無駄に消えていくのである。


 さて、わたしと作文だが、中学、高校、大学と、学校で言われたとき以外、文章を書いた記憶がない。あまり物を書くのが好きではなかったのだろう。


 小中高と、本は割に読んだほうだと思う。
 もっとも、文学史に名を残すようなものはほとんど読まず、もっぱら、SF、推理小説、エッセイを読んでいた。


 高校時代に漱石の「三四郎」を読んだときは、てっきり柔道の姿三四郎の話だと思っていて、途中まで気づかなかったくらいである。
 三四郎がなかなか講道館に入門しないから、いつ柔道を始めるのかなあ、変な小説だなあ、とは思った。どうやら姿三四郎とは別人らしい、と気づいたのは、話も半ば以上を過ぎてからである。
 失策であった。