弁護を買って出る

 あえて弁護を買って出ると、こんなふうに捉えることもできる。



 注文を確認する側からすれば、客が注文したのは過去のことである。その時点では、「ハンバーグステーキ、ライス」で「よろしい」。ということは、それから少し時間が経った今では「よろしかった」となる。


 あるいは、客が注文した過去の時点で、「『ハンバーグステーキ、ライスで』と聞こえましたが、私の把握は正しかったでしょうか?」という意味で、「よろしかったでしょうか?」と訊く、とも捉えられる。


 まあ、そこまではっきり意識して「よろしかったでしょうか?」と訊いているわけではなかろうが、人は意識しない部分で感じたり、考えたりしていることも多い。そんなところから、ぴょいと言葉が飛び出してくる。
 わたしの弁護にも、一応の筋は通っているのではないか。