一人称

 この日記では、私という一人称を使っている私であるが、最近、今イチしっくりこなく感じている私なのである(さて、この文にある3つの私は、それぞれ、私のことを指す私なのか、それとも私を意味する私なのでしょうか。わかったら、私はこう思います、この私は、と私に教えてください。私より)


 一人称は文章に決定的な影響を与える。


 例えば、「おいどん」を使ったら、これはもう、「でごわす」で締めたくなる
「ワイ」なら、「や」や「〜したる」だ。
「まろ」なら、「おじゃる」だし、「ミー」なら、「ざんす」となる。
「オラ」なら、「嫁っ子なんかいらね」で、「アッシ」なら、「任せておくンない」である。
「アタイ」なら、「桃井かおりっていうんだけどサー、〜なわけ」となって、「ボ、ボ、ボク」なら、「ツ、ツルさんはいい人だと思うんだな。ボ、ボクは全裸の大将なんだな」と来る。


「私」にはとりすました感じがあって、嫌というほどではないけれど、ちょっと引っかかっている。


 以前はずっと「僕」を使っていたのだが、少しばかりカマトトふうな感じがして、やめてしまった。「ボク」と表記すると、さらにその度合いは進む。


 日常会話では、相手によって「僕」、「おれ」、「私」を使い分けているのだが、文章にどれを使おうかと考えると、いずれも決定打という感じがしない。


 かといって、「小生」はつくりすぎに感じるし、「朕」はさすがにマズいだろう。
 いや、今の時代、別に「朕」を使ったからといって不敬罪に問われることはないが、「朕が昨日、カラオケで君が代を熱唱しておったら〜」などという文章はやはりちょっと、なんだ。


「拙者」や「吾輩」は狙いすぎだし、「ヨシノリはね〜」じゃあ、読む人にサブイボが出るだろう。かといって、「本官」や「ボクちん」というわけにもいかないし。


 んー、しばらく「ワタシ」か「わたし」で行ってみようかな。まあ、気分次第、で変えてしまうかもしれないけれども。


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