自転車車道走行問題について その2

 自転車が車道を走ることについて、前回の続き。

 自転車は原則として車道の左端を走ることになっているのだが、判断に困ることも多い。ひとつは左折用レーンがあるとき、どうするかだ。

「自転車は車道の左端」という原則を守れば、Aの位置に行く。直進したいときは左折レーンから直進することになる。道交法では、自転車のような軽車両には左折レーンが適用されないから違反にはならないらしいが、しかしこれは左折車と直進する自転車が交錯することになり、危ない。クルマのほうからしても、「無茶をする自転車」というふうに映るだろう。
 Bのように横断歩道の側に行って渡る方法も考えられる。しかし、この方法はわずらわしいうえ、左折車の曲がった先に自転車がたまり、交錯することになる。Aからの直進よりはましだろうが、巻き込み事故が起きかねない。また、渡った先で左折するとき、厳密には信号無視になるのではないか。
 Cの直進レーンに移る方法もあるが、都内のように交通量の多い交差点では、左端から直進レーンに移動するのが危ない。また、直進レーンでは左折車と直進車に両側を挟まれて、不安な思いをする。

 もっと怖いのが近くに横断歩道のないY字路で右に行きたいときだ。

「自転車は車道の左端」を守るなら、Aの位置から交差点を斜めに横断することになるが、これは言うまでもなく危ない。正確なところはわからないが、道交法上も違反となるのではないか。
 Bの位置に移動するには、やはり左折レーンを横切らなければならない。これも危なく、怖い。また、先ほども述べたように、行った先で両側をクルマに挟まれて、心細い思いをすることになる(クルマのほうからしても何となく嫌なものだろう)。
 おれの会社からの帰り道にはこのタイプのY字路が2つあり、いつも判断に困る。どうすればいいのか。
 警察庁は今後、車道上に自転車専用レーンを作るそうだが、幹線道路全てに作るにはかなり時間がかかるだろう。また、上のようなY字路の場合はどうするのだろうか。まずはY字路で車道を直交するレーン(Aのコース)を優先的に作ってほしいのだが。
 自転車は、交通行政では重要なプレイヤーと認識されてこなかった節がある。だからといって「乗るな」というのも暴論だ。レーンを作るほか、上記のようなケース例における対処法をまとめてほしいと思う。