珍獣というのは、そのまま読めば珍しい獣ということだが、それだけでは珍獣とは言い難い。
例えば、目の前を猫が横切ったとする。それが生物学的には非常に珍しい種だったとしても、見た目がただの野良猫だったら、普通の人は珍獣とは思わないだろう。
珍獣というのは、外見や生態が不思議でなければならない。パンダ、コアラ、ナマケモノ、みなそうだ。
あちこちにはびこっているので珍しい存在とはいえないが、外見だけとれば、人間というのも相当、珍なる動物だと思う。
ご存じない方がいるといけないので掲載しておくと、人間というのはこういう生き物だ。
二本足で歩くというのがまず変だし、頭にだけやたらと毛があって、しかも長いというのも珍しい。
もし四本足の知的生物がいたら、「これでどうやって子供、生むねん?」と、まあ、大阪弁で考えるかどうかは知らないが、そう思うのではないか。