年頭の辞

「年頭の辞」と言ったって、新年早々、人間を辞めるわけではない。
 え、そんなことは誰も思わない? ア、ソウ。


 年の初めのためしであるからして、今年の目標というか、志を決めることにした。


 三秒ばかり中空を睨むと、簡単に出てきた。


ちゃんとする。


 書いたものをしばらく眺めて、「無理だな」と思った。


 んー、と再び中空を睨むと、今度は五秒かかった。


しっかりする。


「ますます無理だな」と思う。


 中空を十秒睨むと、中空のほうが何を勘違いしたか、「すんません。これでご勘弁を」と謝ってきた。


どうにかする。


「ま、そんなとこかな」と思う。


 というわけで、新年早々、だらしないところを確信犯的にお目にかけたわけですが、えー、今年もよろしくお願い申し上げまする〜。

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「今日の嘘八百」


嘘三百二十 アキレスに抜かれた亀が「しまった」と口走った、とタキトゥスは記している。


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