日本の危機

 とまあ、前置きが長くなったが、別に「戦後政治の検証」をしたいわけではない。ええ。身の程はわきまえております。


 わりかしカンタンに――つまり、周りとしてはそんなに困らずに、我がポンニチを困らせる方法がある。


 昨日も少し書いたが、醤油止め。味噌止め。これだ。すぐに日本は根をあげるだろう。


 今は海外から醤油、味噌も結構輸入しているのだろうが、それらを止めても、日本国内で作ることはできる。
 だから、実際には大豆止めということになるのだろう。外国から見れば、大豆の輸出禁止。


 もちろん、大豆輸出国も痛手を負うだろうが、カバーできぬほどでもあるまい。世界の大豆需要はどんどん伸びているそうだから、他にまわせばいい。
 大豆の先物市場なんかは大混乱して、破産者も出るのかもしれないが、そこらについては、わたしにはよくわからない。まあ、個人的悲劇はいくつか起きるだろう。


 一方で、アナタ、国内は大変な騒ぎになるよ。


 醤油、味噌の暴騰はもちろんだが、備蓄醤油、備蓄味噌をめぐって、マジで血を見る争いが起きるんじゃなかろうか。
 米騒動ならぬ、味噌醤油騒動。皇居前には「ショーユよこせ」、「ミソよこせ」、「コンブはあるけど」と群衆が押し寄せるのではなかろうか。


 勝負ごとというのは、彼我の得失を計る、というのが王道だ。
 日本人の味噌醤油依存と、世界レベルでの大豆の価値とのギャップを計ると、日本人の味噌醤油依存のほうが相当、重い。致命的と言ってもいいくらいだ。


 そこを突かれると、ほとんど、日本はお手上げなのではなかろうか。


 こんなことを書いて、ついに売国奴と化してしまった。
 罪ほろぼしというわけでもないが、ひとつ提言する。日本政府は石油の備蓄に気を配るばかりじゃなく、いざというときに備えて、ショーユ・コンビナート、ミソ・コンビナートを建設しておくべきではなかろうか。


 でもって、そこをテロリストに爆破されたら、我々はもの凄い光景を目にできるわけだ。


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「今日の嘘八百」


嘘二百九十二 南平の車胤は家が貧しく、油を買う金がなかった。夏の夜は蛍を集めて勉学に励んだが、しばしば蛍を追っかけているうちに夜が明けてしまったという。