におい

「似たにおいを感じる」と書いたが、実際、一般人であっても、わたしには富山県出身者がわかる。


 いや、会ってすぐわかるわけではないが、富山の出身、と聞くと、「ああ、なるほどね」と納得するものがあるのだ。


 それぞれの個性はもちろんあるし、顔だってもちろんいろいろだ(美男美女は少ないけど)。他の土地で長く暮らしていれば、富山の訛も抜けている。それでも、何となくわかるのだ。


 いったい、どういう理由なのだろうか。人間の脳の無駄な可能性には、ただただ感心するばかりである。


 なお、同じ富山県出身者だとわかっても、親しくなるとは限らない。むしろ、少なくとも東京近辺では、お互い、何となく困ってしまうことが多い。