さまざまなる社章

 ンー、わたしの言いたいのはだ、例えば、マルちゃんの赤いきつね緑のたぬきで有名な、東洋水産社員のミナサンは、こんなマークを襟に付けているのかどうか、ということだ。


マルちゃん


 東洋水産には別の、ちゃんとした(という書き方はマルちゃんにいささか失礼だが)マークがあるようだ。しかし、やはり社章としてはマルちゃんを採用していただきたい。


 理由は簡単だ。そっちのほうが面白いからである。


 想像していただきたい。昼休み、社員食堂で全員がマルちゃんの社章をスーツの襟に付け、赤いきつね緑のたぬきにガッツいている姿を。
 それでこそ、会社への愛とガッツだ。何が何だか、書いていて自分でもさっぱりわからんが。


 不二家の社員の場合は、もちろん、ペコちゃんの社章である。


ペコちゃん


 あるいは、女性社員はペコちゃんの社章、男性社員はポコちゃんの社章、というのもイカしている。


 これは目立つ。宣伝効果もかなりあるのではないか。
 街を歩いていても、電車に乗っていても、みんなの視線は、キミの襟のペコちゃんポコちゃんに釘付けだっ!


 あるいは、社章とは離れるが、本社の屋根に、毎朝、日の丸とともにペコちゃんの旗がゆっくり厳かに掲揚される、というのも素晴らしい。


 なお、ペコちゃんの舌なめずりは生肉を平らげた直後、という説もあるが、ここでは追究しない。


 同じ伝で、ヤンマーの社員はヤン坊、マー坊の社章を付ける。


ヤン坊マー坊


 ヤンマー社員ならではの特典として、入社するとき、ヤン坊の社章か、マー坊の社章かを選べるようにすると、もっと素敵だ(双子なので、社員以外にはほとんど見分けがつかないが)。


 そうして、将来、社内はヤン坊派、マー坊派に分かれ、血で血を洗う激烈な派閥抗争を繰り広げるのである。


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「今日の嘘八百」


嘘八十一 東の海、遠く果てるところに、ダジャレ国があり、そこでは全ての行動がダジャレに基づいて行われるという。デーブ・スペクターはそこの王子様だったという、実にどうでもいい噂がある。