「SEXY競艶5連発!」と来たのである。
何が、というと、今日のFRIDAYの広告だ。
男には――いっしょくたにしてはいかんか。多くの男には、スケベというか、ナサケないというか、イジマしいというか、SEXY競艶に甚だ弱いところがある。
志ん生言うところの「もう、女となった日にゃあ、こんなンなっちゃって」というやつだ。
で、週刊誌側は、雑誌を売ラネバの娘だから、見出しにいろいろと趣向を凝らす。言葉やデザインのテクニックを駆使して、男のナサケないツボを押すのだ。
「SEXY競艶5連発!」のツボ押しテクニックを順に見ていこう。
米倉涼子 新CMで「からみ合う《見逃せない!》肢体」
《見逃せない!》は漫画の吹き出し状になっている。
ポイントは「からみ合う」と「肢体」であろう。
CMだから、実際には大したことないのだろうけど、こう来られては、CMかどうかなんてことは見逃してしまうのだ。何しろ、「からみ合う」「肢体」のほうを見逃せないから。ツボをぐっと押されてしまっているから。
石田ゆり子 お辞儀でチラリ「《生》の瞬間」
《生》のところは、丸で囲んで文字を抜いてある。
チラリというのは、たぶん、パンチラか胸元が見えたかどちらかだろう。お辞儀、とあるので、胸元の可能性が高い。
一番ツボを押しているのは《生》という言葉だが、「の瞬間」が生々しさ、リアルな感じを引き立てて、地味ながらいい仕事をしている。
それにしても、イジマしい。
大橋未歩 「美尻で妖艶ショット」
テレビ東京のアナウンサーだそうだ。
「美尻」って、何と読むのだろう。「びしり」じゃ語呂が悪いし、「びけつ」じゃ、美しさに欠ける。
女子アナのナントカ・ショットと男のイジマしさには高い相関関係が認められるのだけれども、なぜだろうか?
祝婚約 ヒルトン(パリス)姉妹 「《恥》過去」
ヒルトン姉妹って、誰だか知らないけど、ツボを押しているのが《恥》(これも丸に文字が抜いてある)であることは間違いない。
常盤貴子 「超どっきり(ハートマーク)のナマ肌」
今度は「生」でなく、「ナマ」である。「生肌」では生の部分が目立たないからだろう。ナマのほうが生々しいナマなのだ。
たぶん、露出度の高い格好している写真、ということなのだと思うが、本当に常盤貴子の肌がナマでページに貼り付けてあったら、嫌だな(うえええ)。
以上、「SEXY競艶5連発!」であった。
この他にも、男のナサケないツボを押す見出しがいくつかある。
■ベッドルームからシャワーシーンまで
岩佐真悠子
寝起きフェロモン
潜入&密着SEXY袋とじ8P
もちろん、本当に潜入したわけではないだろう。それでは、完璧に犯罪だ。しかも、自分達で証拠写真を提示しているし。
明らかにヤラセなのだが、こういう場合、誰も「ヤラセだ!」などと文句は言わない。
「ベッドルームからシャワーシーンまで 寝起きフェロモン」のほうがはるかに重要だからだ。「潜入」はそのナマっぽさを引き立てるためのテクニックである。
こんなのもある。
熊田曜子 ぷるるんビキニ女王
瀬戸早妃 白い柔肌からオ・ト・ナの香り
何だか、書き写しているだけで、ナサケない気分になってきた。
じゃあ、わたしがこのFRIDAYを買うかといったら、買わない。
なぜなら、さっきから鼻血がドボドボ出て、大変な事態に陥っているからだ。