最近、物のスケールということについて考えるのである。
「最近」といっても、30秒ほど前からだが。
ミロのヴィーナスを直接見たという人に聞くと、実際にはデカいのだそうである。
わたしは、背景のない写真しか見たことがない。勝手に1mとか1m20cmとか、そのくらいのものかと思っていたので、驚いた。
デカい、といっても、10mとか20mとかではあるまい。それではミロの大仏である。
すかさず、インターネットで検索してみると、なるほど、デカい。
まわりの人の身長から推測して、2mくらいはあるんじゃないか。目の前で見ると、写真で感じる以上に大きく感じそうだ。
あくまでこの写真からの印象だが、わたしにとってミロのヴィーナスは「小さめで美しいもの」から「大きくて威圧的なもの」へと変わった。
上野に西郷さんの銅像がある。これを読んでいる方が生で見たことがあるかどうかはわからないが、あれはデカくて堂々としているからいいのだろう。
もし等身大、あるいはそれより小ぶりだったら、見た人は随分、がっかりすると思う。
しかし、デカければいいというものではない。例えば、
高さ10mの二宮金次郎の像
なんていうものがあったら、見る人は、たぶん、困ると思う。なぜだかよくわからないが。
あるいは、こんなのも困る。
威嚇する西郷さん
ついでだ。こんなのも作ってみた。
発注ミスのあった西郷さん
犬に逃げられた西郷さん