拝金主義

 拝金主義というのは、少なくとも日本ではあまりいいふうには語られないようだ。例によって、外国の事情なんざ、わたしにわかるわけもないけれども。


 最近の――といっても、ピークは何年も前だけれども、拝金主義の代表にされたのが元ライブドア堀江社長で、まあ、あの人の場合は言動がわかりやすかった。


「お金で手に入らないものがあるわけないでしょう」とかなんとか、随分、挑発的なことを言って、反感を買ったり(反感は言葉で買える)、共感、というより、憧れを得たりした。


 わたしは、あの人の言動をストレートに叩くことに疑問があって、ああいう強気の、人の耳目を集めることを言っていないと、会社にお金が集まらなかったんじゃないかと思う。


 カドの立つことを言ったり、派手な構想をぶち上げたりすると、注目が集まり、関連会社の株が高く売れる。それが手だったわけだ。
 要するに、広告塔だったのであり、本人もそれを計算してやっていたのだろう。そうでなければ、わざわざああいうことを人前で声高に言う必要はない。


 あの人の言ったことをストレートに受け止めて叩く、というのは、もうその時点で堀江社長の手に引っかかっている。荷担しているとすら言えるかもしれない。やめといたほうがいいだろうと思う。


 ここらでちょっと一休み。